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荷待ち問題を解決すには、情報が重要

とある記事で
「トラックの到着後すぐに作業を始められるよう準備することで、「荷待ち」の時間を30分以内にすることを目指しています。」
という文章がありました。

これに違和感というか、疑問を持つ人は多いのでないでしょうか?

違和感というか、疑問とは
「すぐ作業を始められるように準備をする」
という部分です。

どんなビジネスであれ、準備が8割といわれます。
なので、仕事をしている人であれば、準備の重要性を分かっているはずです。
特に営業担当者や企画のプレゼンを行う人であれば、準備が重要な事は身に染みて分かっているはずです。

事前準備なくして、顧客・クライアントに合わせた提案や質問が出来るでしょうか?

それほど、準備の重要性は、ビジネスにおいては重要です。
と改めて、言うのは、正直、おかしくもあります。

という事は、やって当たり前の事がニュース記事になっているのです。
悲しいかな、それが、物流の現場なのです。

記事で紹介されされている企業が、どうこうではなく、一般的なビジネスの世界では当たり前のようなことが、ニュース記事で取り上げられること自体、おかしいと感じる感覚を持つことが必要なのではないかと思うのです。

では、どんな倉庫現場でも、事前に準備が出来るかといえば、疑問符が付きます。

それは、荷主によって、出荷の内容が、直前まで分からなかったり、直前になり、荷物の追加という事は、よくある事だからです。

なので、重要になっているのが情報なのです。
いかに、早く、正確な情報を倉庫現場に共有させるか、それによって、現場の効率や作業指示が変わってきます。

トラックの荷待ち問題の解決策では、トラックバースの予約システムの導入がよく紹介されれいますが、それは、荷下ろしをする場合ではないかと推測します。

では、積み込む場合の荷待ち対策は?
予約システムでトラックが来ても、積み込む荷物が準備できていなくては、結果的に荷待ちになります。

トラックの積み下ろしの荷待ちを総合的に解決するためにも、情報の重要性をもっと認識するべきなのです。

では、その情報を有効活用するには、どうするか?

答えは、簡単ですよね。

DX・デジタル化です。

中小の物流企業では、デジタル化が、まだまだ、進んでいません。

FAXの紙が事務所や現場に多くあります。

ハンディスキャナーも、作業者、全員に配布されているわけでもありません。

もちろん、作業者、全員にハンディスキャナーが必要かといえば判断が難しい側面もありますが、少なくとも必要な人には、配布されてしかるべきだと考えます。

例えば、倉庫現場で、在庫の確認がしたい、出荷数を知りたい、商品のロケーション番号を知りたいといった場合、ハンディスキャナーがあれば、その場で検索をして調べることが出来ます。

もし、ハンディスキャナーが無ければ、事務所へ連絡して確認をしてもらうか、事務所へ行って自分で確認をするしかありません。

これほど、効率が悪く、無駄な事はありません。

また、当日の出荷の追加やキャンセルがあった場合も、ハンディスキャナーですぐに確認をすることが出来ます。

正確な情報が手元で確認できることで、確実に作業効率は上がります。

事例をあげるとかではなく、少し考えれば分かる事。

もちろん、毎日、ハンディスキャナーで調べる事があるかと聞かれれば、無いかもしれませんが、だからと言って、ハンディスキャナーが無用とは言い切れないほど、最新の情報を手元で確認できるメリットは大きいです。

問題は、情報の重要性を現場作業者が自覚・認識しているかなのです。

どんなに最新の情報が手元で確認できたとしても、その有効活用できなければ宝の持ち腐れ。

情報をいかに加工して、活用するか、そこは、現場作業者の知識・スキルにかかっているのです。

もちろん、一人だけ情報の活用法を知っていては意味がありません。

現場の主要な作業者が、活用法を共有し、どうすれば、さらによくできるか、常に試行錯誤していく必要があります。

現場は、生き物です。

毎日、同じような作業を行っていても、状況や荷量は常に変わっていきます。

だからこそ、試行錯誤しながら、状況に合わせていく必要があります。

また、現場をコントロールするには、情報が無くては、コントロールすることが出来ません。

その点においても情報は必要不可欠です。

現場をコントロールするという事は、荷待ちが起こる原因を特定るする事にもつながります。

情報の活用による場のコントロールこそ、荷待ち解決の一つの手段なのです。

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