アキラ

物流業界における20年以上の倉庫作業経験を持つ吉岡と申します。倉庫作業者のスキル育成が…

アキラ

物流業界における20年以上の倉庫作業経験を持つ吉岡と申します。倉庫作業者のスキル育成が不足していると感じ、専門の人材育成コーチとして活動しています。私の目標は、倉庫作業を価値あるスキルを必要とする仕事と位置づけることです。

最近の記事

仕事のやりがいを押し売りをしていないか?

倉庫作業は、単純作業、ルーティーン作業というイメージが強く、仕事にやりがいを持てないのではないかと考える人が多いと思います。 それは、ある意味、正解であり、間違いでもあります。 問題なのは、仕事と自分の将来の夢、ビジョン、価値観がどのように関り、繋がっているかなのです。 倉庫作業が「単純作業」と見なされるには理由があります。 倉庫作業として、多くの人が一番最初に思いつくのは、ピッキング作業でしょう。 なぜ、ピッキング作業なのか? メディアなどで放送される際、一番、

    • リスクを取り、将来の安定を手に入れる勇気

      物流の現場は、とかく変化を嫌い、安定を求めて現状維持をしがちです。 5年後、10年後を考えた場合、今の物流現場で働いている20代、30代の人は、今の変化を受け入れることを強く意見しないと、将来の自分たちの安定した仕事が無くなるという危機感を強く持つべきです。 物流の現場は、年齢層が上がってきているので、その人たちの意見ばかりを聞いていては、若い人が将来苦労するだけでなく、辞めていくリスクが高くなるのではないかと思うのです。 今、比較的予測が出来るリスクを取って現場に変化

      • 変化は、現状維持を継続させるためには必要不可欠

        安定した仕事とは、変化し続ける先にあるもの。 安定と変化は表裏一体。 変化なくして、安定した仕事は確立されない。 安定とは一時的なことであって、仕事とは、常に不安定と背中合わせ。 だからこそ、変化し続ける必要がある。最近作った自分軸ワークショップをchatGPTで作ったペルソナにやってもらった結果、なるほどという意見を貰いました。 ペルソナは、 - **名前**: 山本健一 - **年齢**: 35歳 - **職業**: フォークリフトオペレーター - **経験**:

        • 人材育成の定義を変える

          人材育成とは、どのようなことをいうのでしょうか? そんなことを分かっているだろうという言葉が聞こえてきそうですが、人材育成の定義が共有化されているでしょうか? ネットで調べると下記のような答えが返ってきました。 「人材育成とは、企業が従業員に対して行う教育や訓練のことで、従業員が必要なスキルや知識を習得し、企業の経営目標の達成や業績向上に貢献できるようにするためのプロセスです。 具体的には、研修や実務経験を通じて、従業員の能力開発を促進し、企業が求める人材へと成長させ

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          人材育成の主語を変える必要性

          会社の都合と作業者の欲求のギャップ 一般的に、企業は人材育成を通じて効率的な作業力と業務の改善を目指します。 しかし、リーダー候補や意欲的な従業員が自分自身のキャリアや人生計画を重視するようになると、企業の利益追求だけを目的とした育成に対して難色を示すことがあります。 個々の作業者が「会社の駒」として扱われていると感じた場合、それをきっかけに彼らのモチベーションを低下させ、最終的には退職や転職を考えるきっかけを作り、我慢のレベルを越えたときに行動に移します。 これは、

          人材育成の主語を変える必要性

          倉庫現場作業者に対して人材育成を行う前に

          倉庫現場作業者に対して、人材育成が行われない理由は、非正規雇用者が多いだけでなく、それ以上に、現場で働く人が現状維持を求め、変化を嫌う傾向があるからです。 なぜ、そのようなことになっているのかといえば、物流の仕事はなくならないという思い込みが影響しているのと、自分の人生と本気で向き合うことから逃げているのです。 私自身、長年、現場作業者をやってきたら分かるのです。 毎日、慌ただしく仕事が流れていきます。なので、この流れがずっと続くと思い込んでいました。 思い込んでいた

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          倉庫現場作業者の存在をどう考えているか?

          物流会社は、倉庫現場作業者の存在をどう考えているのでしょうか? 私は、いろいろな倉庫現場(物流会社)で働いてきました。 そんな経験から言えば、正規雇用者の作業者は会社の指示通りに動かせる駒という存在でしかないという結論に達しています。 その結論に達した経験では、勤務先の倉庫現場で、ある工程の作業者が辞めることになり、その工程へ入って一ヶ月で異動になったと思ったら、別の倉庫現場(車で1時間以上かかる場所)で人手が足りないということで、週3日、そちらで働き、残りの2日は元の

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          第5回関西物流展レポート

          第5回関西物流展に行ってきました。 あまりの出展ブースの多さと人の多さで、あまりゆっくりと話を聴くことが出来ませんでしたが、その中で比較的ゆっくりお話を聴けたのが下記の企業様です。 株式会社クラウン・パッケージ様 https://www.crown-grp.co.jp/ 通販などの段ボールケースなどを扱っていて、今回は、段ボールケースの薄いものがあるという事で、ちょっとお話を聴ききました。 物流には欠かせない段ボールケース。 そして、場所を取る消耗品でもあります。 消耗品

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          倉庫作業品質の均一化と目的意識

          トラックドライバーの勤務時間制限が始まり、運行スケジュールの最適化、積載効率の向上、共同輸送などさまざまな対策が行われてきましたが、実際に制限が始まってみると、帰社できない、車中泊が増えたなど、インターネット上で様々な声が聞かれます。 これは予想外のことではないかと思います。 これにより、倉庫側に今まで以上に求められることは何でしょうか? 荷物の積み下ろし、出荷準備の効率化など、現場作業者のスキル・知識・質が求められるのではないでしょうか。 なぜなら、トラックドライバ

          倉庫作業品質の均一化と目的意識

          物流倉庫ソリューションは、人材育成への段階へ

          物流倉庫ソリューションは、次の段階に入っているのではないかと思うのです。 今までは、現場作業内容・行動導線の可視化・数値化がメインの機能でした。 可視化された数値をもとに問題点、課題点を導き出し、改善対策を考え、作業効率を上げてきました。 言い換えれば、工程、部署にフォーカスして、改善策を考え、作業効率を上げてきました。 これは、個人でいくら頑張っていても、評価されずらい、自分の成果、達成感が得られづらい側面を持っています。 なので、頑張っている人にとっては、不満を

          物流倉庫ソリューションは、人材育成への段階へ

          倉庫作業におけるやりがい、面白み

          倉庫現場の仕事の面白みとは何か? 倉庫現場と言えば、ピッキング作業を思い浮かべる人がほとんどでしょう。 ただ、倉庫作業にはいろいろあります。 トラックからの荷物の受け入れ、検品作業、倉庫内への格納作業、在庫管理、梱包、伝票貼り、トラックへの荷物の積み込み、倉庫内の整理整頓等、いろいろありますので、面白みを探そうと思えばいろいろあります。 ただ、一つ一つの作業だけを見たら、面白みのあるものは見つけることが出来ないでしょう。 なぜなら、一つ一つの作業は、単調な単純作業だ

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          長期在庫とは「凍結された資金」

          倉庫は、荷物を保管し、出荷する場所ですが、そこで働いている人たちは、長期在庫に関してあまり関心がありません。 なぜなら、保管している荷物は自分たちの会社の荷物ではなく、荷主の荷物の場合が多いからです。長期在庫が多くても、彼らには何かを言う立場がなく、たとえ意見を述べたとしても荷主側が必ずしもそれを受け入れ、対応してくれるとは限りません。 また、在庫数の管理は荷主側でも行われているため、本来は定期的に長期在庫の見直しや処分を行うべきです。 行う必要がある理由としては、保管

          長期在庫とは「凍結された資金」

          在庫管理は会社の運転資金管理

          物流と生産管理のつながりを理解している人は少ないのではないでしょうか? ただし、物流において最も問題となるのは在庫管理です。 なぜなら、在庫が増えると倉庫現場は荷物で溢れ、通路と作業スペースを圧迫して、現場の作業効率の低下を招きます。 そのためには、在庫をいかに増やさないか、すなわち在庫コントロールの重要性を実感することになるでしょう。 在庫コントロールとは、製造メーカーの会社においては、どの部署が関係しているかといえば、生産・製造部署です。 別の会社から、商品を購

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          物流業務を委託するべきか?

          京セラの物流コスト改革の記事を読んで。 https://lnkd.in/gDGPt8r5 やっぱり、優秀な人材が揃っていて、リーダーシップを発揮できる組織は強い。 多くのメーカーは、物流業務は、3PLの物流企業へ業務委託をしていますが、それが絶対に良いと言うわけではありません。 これは、請け負っている物流企業で、働いてきた現場の人間化だからこそ言いますが、自社でやった方が、効率も上がり、メリットも多いと言うのが私の持論です。 とくに在庫管理の業務は、絶対に自社で行う

          物流業務を委託するべきか?

          物流DXを成功させるための重要なこと

          先日、私が主催しているFacebookグループ「中小倉庫改善研究会」のメンバーのお一人である物流コンサルサイトの花房 陵(はなぶさ・りょう)氏(ロジスティクス・トレンド株式会社 代表取締役)に物流DXで本当に効率を上げるには、何が必要かという事をzoomのイベント内でお話をしてもらいました。 その内容を私なりに解釈をした記事となっています。 物流DXを成功させるためには、最新の設備やシステムを導入しても、必ずしも成功するとは限りません。 なぜなら、トータルバランスを考え

          物流DXを成功させるための重要なこと

          荷主が委託先へ求めるべきは「付加価値」

          2024年物流問題は、トラック輸送に焦点が当たり、その問題が解決すれば、問題は解決する雰囲気を醸し出している気がします。 本当は、物流業務の無駄を省き、効率化をして、コスト削減をする事で、企業全体の利益を向上させ、経済の活性化をするべきではないかと思うのです。 そう考えた場合、物流業務を委託している荷主は、委託先が提供する付加価値を考えて、契約をしているのでしょうか? もし、本当に物流の効率化・コスト削減を考えるのであれば、委託先がどのような付加価値を提供しているか考

          荷主が委託先へ求めるべきは「付加価値」