見出し画像

今も残る「尺貫法」

4月11日は「メートル法公布記念日」。1921年のこの日、従来の日本の「尺貫法」が廃止され、国際的な単位であるメートル法を使うことを決めた法律が、公布されたことに由来します。

日本では当然のように使われているメートル法ですが、米国などでは現在でもマイルやヤード、ポンドといった単位が主流であり、あちらの小説を読んでいると、単位の表現がピンと来なかったりします。

日本では、永六輔さんが尺貫法復権運動を唱えていたことが思い出されますが、現在でもその名残はあります。例えば、農家だった我が家では、田畑の広さを「町・反・畝」で表し、「あそこの家は、1町5反も田んぼがある」などと言う風に使われていました。

酒飲みには、量を表す「斗・升・合」は馴染みがあるでしょう。めでたい席に登場する一斗樽、酔っ払いが振り回す一升瓶、「1合3000円の日本酒!」みたいな。「180cc(180ml)の日本酒」といわれても、美味しそうに思えない。

質量を表す「貫・斤・両・匁」も部分的に残っています。昔の悪口の定番に「百貫デブ」がありますが、キロになおすと375㎏。「食パン1斤」と表示されていると、なんだかそれだけで美味しそう。なお。本来の1斤は600gですが、日本独自のルールでは食パン1斤は340g以上だそうです。

ちなみに、通貨(一文銭)の直径を基準とする「文」という単位もありますが、ジャイアント馬場の技「16文キック」なんて名前も、時代を感じさせますね。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?