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ドラマ日記『いちばんすきな花』(第9話)

年齢も性別も過ごしてきた環境も違う4人の男女が紡ぎ出す、見る者の心を静かに揺さぶる新たな時代の“友情”の物語。同時にそれは、“恋愛”も“友情”も全部含めた“愛”の物語『いちばんすきな花』の第9話。

ある日、潮ゆくえ(多部未華子さん)は、志木美鳥(田中麗奈さん)と会うことになり、ファミレスで食事をしながら、美鳥が東京に戻ることになった経緯を聞かされる。すると、美鳥は突然「こっちいるうちに、会いたい人いて」と切り出して…。

ゆくえ、深雪夜々(今田美桜さん)、佐藤紅葉(神尾楓珠さん)、春木椿(松下洸平さん)4人それぞれ、美鳥のイメージが違っていたことがわかった前回まで。今回は、その理由を(椿をのぞく)3人の回想シーンで説得力を持たせる構成。

紅葉と夜々パートでは、田中さんが別キャラのように、その当時の美鳥を演じ分けていましたが、ゆくえパートでは、出口夏希さんが美鳥を、片岡凜さんがゆくえを演じました。特に出口さんは、今田さんによく似ていて。美鳥は夜々と親戚ですから、有り得そうなキャスティング。

出口さんは研音と業務提携しているモデル系のインセント所属。『コタローは1人暮らし』では幼稚園の先生役、『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜』では主人公の友人役と、地上波ではまだ目立ちませんが、WOWOW版『アオハライド』やNetflix配信『舞妓さんちのまかないさん』では主演を務めました。

片岡さんはフラーム所属ということで、先輩である有村架純さんの『石子と羽男』では売春少女役、松本穂香さんの『リエゾン』では摂食障害患者役、『ペンディングトレイン』では高校生カップルを演じていました。なかなか難しい役どころを演じていて、さすがフラームといったところ。

『そして、バトンは渡された』という小説がありますが、美鳥の言葉がゆくえに引き継がれていたり、夜々の言葉が美鳥に影響を与えたり、紅葉が願った美鳥の帰る場所が椿宅になっていたり…ことの大小はあれ、望むと望まないは別にして、全ての存在は根源的にはつながってるなと。

ついに4人と椿宅で会った美鳥。「4人と一人」と感じてしまった彼女がどんな選択をするのか。放送されている「木曜劇場」枠はだいたい全11話なので、あと2話かな。

余談①:本作の主題歌である藤井風さん「花」の歌詞を仏教的に解釈していたんですが、まんざら的外れではなかったようです。

余談②:昨夜の『大奥 Season2』最終回は、胤篤(福士蒼汰さん)と幼き津田梅子が出会う胸熱エンド。梅子を演じたのは『ばらかもん』のヒロインだった宮崎莉里沙さん、7歳でした。渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎の新札発行は来年7月3日。


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