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ドラマ日記『半径5メートル』『あのときキスしておけば』(第3話)ほか

女性週刊誌の若手編集者・風未香(芳根京子さん)と、型破りなベテラン記者・宝子(永作博美さん)のバディが、身近な話題から世の中を見つめていく『半径5メートル』の第3話。朝ドラ『おかえりモネ』にも出演する塚本晋也さんが登場。

風未香の母・祥子(いしのようこさん)が物を捨てまくるようになってしまい、父・和彦(小林隆さん)は激怒、大喧嘩となる。そんな中、宝子は「私はこれを捨てられません」というテーマで記事を書こうと言い出し、絵本作家・いずみようじ(塚本さん)の家などあちこちに風未香を連れ回す。

『着飾る恋』で横浜流星さんが演じるミニマリストなど、断捨離含めてシンプルライフが“流行”している昨今、風未香の家族騒動と、モノに溢れた中で創作活動をする絵本作家を対比。モノと人との、単純ではない関りが描かれました。

ドラマ『生きるとか死ぬとか父親とか』で主人公が語った言葉と重なるメッセージだったように思います。「使い道はないけど、ゴミじゃないってものがこの世にはある。人間には捨てられない記憶があるのです」。買い戻したテーブル下の落書きは、風未香の家族のかけがえのない歴史でした。

ポンコツ独身32歳の桃地(松坂桃李さん)が、親しくなった漫画家の巴(麻生久美子さん)の急死後、巴を名乗るおっさっん・田中(井浦新さん)に出会う、衝撃の“入れ替わり”ラブコメディ『あのときキスしておけば』第3話。

アパートに帰ってきた桃地とオジ巴を待ち構えていた高見沢(三浦翔平さん)。「『SEIKAの空』第113話の原稿をアップしたのはあなたですか?」という高見沢の問いに、オジ巴は「アップしたのは自分で、『SEIKAの空』は最後まで連載する」と宣言するも、高見沢は耳を貸そうとせず…。

前回、巴が入れ替わったことを受け入れた桃地。巴の母・妙(岸本加世子)には一旦詐欺に間違えられるのですが、再度挑戦してついに信じてもらえることに。一方で、高見沢は巴がそのままの姿で生きていると、勘違いの方向に走り出した模様。

スーパー本部の反町(六角慎司さん)が、オジ巴の本来の姿・田中と友人だったり、フラダンスの先生・帆奈美(MEGUMIさん)が田中の妻だったりと、意外な人間関係の広がりで、さらに面白くなってきました。

咲(北川景子さん)と紘一(永山瑛太さん)が、運命的な出会いから交際0日婚するも、早々と離婚のための準備活動を始める『リコカツ』の第5話。

紘一に異動の話が持ち上がる。仕事のこと、咲とのことを考えた紘一は、基地に近い実家に引っ越そうと決意し、咲に提案。ところが、咲は小説家の水無月連(白洲迅さん)から「新境地を開くような小説を書きたい」とチャンスを与えられたばかりで、二人の意見は真っ向から対立。

前回、紘一が「離婚はやめよう。君が傷つく姿をもう見たくない。君を一人にはしない」と語り、やり直すはずの二人でしたが、仕事面で譲れず、決裂は決定的なものとなり、ついに離婚届に咲もサインする、という展開。

咲が担当する恋愛小説家の水無月(白洲迅さん)も本格登場。編集者を振り回す、一見わがまま作家だが…という設定なのでしょうが、ネットでは掛け持ち出演しているドラマにちなんで、「冷凍庫に閉じ込めたい」といわれているのが可笑しい。

独身で勝気な40半ばのトキコ(吉田羊さん)と、愛嬌はあるが破天荒な70代の父・蒲原哲也(國村隼さん)の愛憎物語『生きるとか死ぬとか父親とか』の第6話。

トキコ(吉田羊)と父(國村隼)は親戚の結婚・出産祝いに出かけることになった。亡くなった母の妹である伯母(三林京子)とその娘(渡辺真起子)との食事会の席だが、トキコは伯母たちから、亡母(富田靖子さん)のつらい過去とそのときの父の振る舞いについて聞かされるのだった…。

苦労を重ね、若くして亡くなった母の姉に当たる伯母との食事会とか、緊張感が漂いそうなものですが、気にする様子もないところがトキコの父らしい。しかし、妹から散々愚痴を聞かされたであろう伯母は、何度も流産をした母と父の所業をさらりと語る、ある種の復讐ですね。

テーブルに並んだ4人の俳優たちの会話劇がさすがです。三林京子さんは朝ドラの常連。『スカーレット』では荒木荘の大久保さん役でしたから、富田さんともつながりますね。





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