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芸能界における「重大発表」問題

昨夜、TBSで放送された映画『かぐや様は告らせたい』。事前に「重大発表」があると告知されていましたが、ネット上での予想通り、続編決定という内容でした。

原作がついに終了とか、主演の平野紫耀(King & Prince)さんと橋本環奈さんが交際宣言とかならば、「重大発表」でもいいのでしょうが、続編決定ぐらいでその表現を使うかなあ、というのが大方の感想かなと。

近年頻発する、日本の芸能界における「重大発表」問題。たいした内容ではないのに「重大」とハードルを上げ、周囲を落胆、あるいは呆れさせてしまうこの傾向は、いつぐらいからなのかちょっと考えてみました。

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記憶を辿ると、初代林家三平さんの長女で、峰竜太さんの妻・美どりさんが1991年に行った「緊急会見」が早い例。重大発表ということで、ついに離婚かと思って記者たちが集まると、ミステリー作家宣言というオチ。妹の泰葉さんも度々「重大発表」を行っていますから、不仲姉妹も案外似ています。

近年ですと、日本テレビでの「重大発表」が多い気がします。2016年には、指原莉乃さんが『今夜くらべてみました』の中で「重大発表」行うと予告しましたが、なんていうことはない、愛猫が直立不動したというオチでした。

2019年には、同じく日テレの『ヒルナンデス』が「火曜メンバーから重大発表」と煽りましたが、結果はSHELLYさんが金曜レギュラーに異動になるというだけの内容。なんだそれ。

言葉はインフレを起こすもので、「重大」とか「緊急」とか、番組の“引き”のために安易に使っていると、「オオカミ少年」の寓話のように、誰も信じなくなると思うんですけどね。

「最大限の警戒水準」とか「勝負の3週間」とか「緊急事態」とか、もはやまるで心に刺さらなくなっている2021年正月。さて、今夜もドラマでも見ようかな。

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