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祝福と黄昏…今週の『らんまん』

江戸時代末期、土佐の裕福な商家に生まれた、後の天才植物学者・槙野万太郎(森優理斗さん→小林優仁さん→神木隆之介さん)。東京帝大植物学教室の助手として研究に没頭。理不尽な目に合うも、夢のために情熱を失わず突き進んでいく、朝ドラ『らんまん』の第12週「マルバマンネングサ」。

寿恵子(浜辺美波さん)が高藤(伊礼彼方さん)を振って、万太郎に会いに来た月曜日。前回ハグした二人でしたが、あらためて仕切り直し。寿恵子は今まで放置されたことを難じて、万太郎をボカスカ。

万太郎は事情を説明し、寿恵子が必要だとプロポーズ。丈之助(山脇辰哉)の冷静な言葉を経て、寿恵子は「自分で決める」といい、万太郎との“大冒険”を選択しました。通常のプロポーズですと、女性は受け身がちに描かれがちですが、対等な関係性というところが『らんまん』らしい。

万太郎が白梅堂を訪れ、寿恵子の母・まつ(牧瀬里穂さん)に結婚の許しを請うた火曜日。万太郎の人柄は知っているまつでしたが、冷静にこれからのお金の算段を問い質し。万太郎は「八犬伝方式」を説明し、何とか納得させました。まつは白梅堂を閉め、故郷に帰る職人・文太(池内万作さん)について行くと。「おまつって呼んで」(笑)

半年後、寿恵子と竹雄と共に高知に里帰りしようとしていた万太郎。その頃、姉の綾(佐久間由衣さん)は造石税に苦しめられ、役人(平原テツさん)に詰められていて。

万太郎が綾を役人から助けた水曜日。東京大学に出入りしていて、社会情勢にも通じている万太郎に、権威に弱い役人の強気モードは弱となり、周囲の人たちもヤジで後押し。役人らは帰っていきました。

どこか浮かない顔の綾。重税のこともありますが、祖母・タキ(松坂慶子さん)の病状が相当悪いからでした。慌てて、万太郎が寿恵子とタキの部屋に向かうと、タキがシャキッと正座し、百人一首の準備万端。寿恵子を嫁として認めるかどうかを掛けて、一勝負しようというのでした。

百人一首を対決を通じて、タキが寿恵子の人柄に納得し、嫁として認めた木曜日。「甑倒し」の宴会を抜け出した綾を追った竹雄。脱「奉公人」宣言をし、再び告白&事実上のプロポーズ。

それに対して綾は「私も、もうあんたを奉公人とは思わんき。井上竹雄」と。その後の言葉を期待する竹雄でしたが、綾は「呼んでみただけ~」と宴会に逆戻り。渾身の告白をかわされ、「なんじゃあ~」と竹雄(笑)。二人が結ばれるまであと少し、「MajiでKoiする5秒前(by 広末涼子さん)」。

タキが鉄寛先生(綱島郷太郎さん)に延命を懇願した金曜日。願いはかなわず。先生は万太郎に側にいてくれるよう頼んでみては、と助言。同じ頃、寿恵子も色々察して、高知に残ってもいいと万太郎に提案。

そのタイミングで東京から万太郎に届いた手紙。それは世界の植物学の権威・マキシモヴィッチ博士が、万太郎の送った標本の中からマルバマンネングサを新種と認め、万太郎の苗字から引用した「セドゥム・マキノイ・マクシム」という学名を付けたというもの。大喜びの万太郎と寿恵子と竹雄。

早速、このことをタキに報告した万太郎。タキは、万太郎に残って欲しい気持ちを押し殺し、祝言を急がせ、東京へ早く帰るよう言うのでした。切ないけれど、美しく、尊い。

余談:脚本家・宮藤官九郎さんが、自身のラジオ番組『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』で、「キャンドル・ジュン」ネタを連発。クドカン脚本、神木さん主演の『11人もいる!』には、広末さんも出演してましたからね。


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