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ドラマ日記『大奥 season2』(第4話)

吉宗の遺志を継ぎ、若き医師たちが「赤面疱瘡」撲滅に向けて立ち上がるその後の物語から、女将軍をはじめとした幕府の人々が、江戸無血開城のために奔走した幕末・大政奉還の物語までを描く『大奥 season2』の第4話。

3代・家光以来の男将軍として就任した家斉(中村蒼さん)。しかし実権は母・治済(仲間由紀恵さん)に握られ、政治に口を出すことは許されなかった。が、秘密裏に赤面疱瘡の研究を再開させ、男子が活躍できる世を復活させようと考え始め、過去の人痘開発に尽力した者たちを探し始める。

これまでの『大奥』でも、徳川家の為、将軍のために手を汚してきた者たちが描かれてきましたが、今回の治済は段違い。まずは自分に意見をする老中首座・定信(安達祐実さん)を引きずり下ろし。

これまで手駒として汚れ仕事をさせてきた武女(佐藤江梨子さん)が、もう辞めたいといえば毒殺。人のいないところでは孫を踏みつけ。挙句、茂姫(蓮佛美沙子さん)とお志賀の方(佐津川愛美さん)の子であり、自らの孫も毒殺。

家斉は定信から「世には人が悶え苦しむ様を楽しむ趣味の者もおるというぞ」という言葉を聞き、幼き頃にしくじりがあった武女に毒を飲ませ、血を吐く姿を恍惚として見ていた治済を思い出し。徳川家の為でも、家斉の為でもない、己の退屈しのぎ。快楽としてやっていたサイコパス。

人痘接種を再開したいと願い出た家斉には、鬼のような表情で怒鳴りつけるなど、今週は圧巻の仲間由紀恵劇場でした。

一方、大奥を追われた黒木(玉置玲央さん)は、5年もの間、軽症の赤面疱瘡を探す旅をしていて、ついにその成功例の村を見つけ帰還。そこにやってきたのが、治済がこれまでやってきたことを知った家斉。

「私は世を変えたいのだ。男も女と同じ力を持てる。男とて女を守れる。そんな世に、変えたいのだ」と訴えます。気弱で生気のなかった家斉が、様変わりし、強い意志が瞳に宿りました。


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