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ドラマ日記

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日々、視聴している連続ドラマの感想を集めています。
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2020年12月の記事一覧

ドラマ日記『青天を衝け』(第0話)

例年ですとこの時期は、新しい大河ドラマの番宣が、NHKでガンガン流されているはずですが、例の感染症の影響で放送開始がずれ込んだため(2月)、主演の吉沢亮さんが『紅白歌合戦』の審査員を務めるぐらい。 というわけで、ちょっと早いのですが、公式ホームページもできていますので、新大河ドラマの脚本家やキャスティングを、自分なりに整理しておこうと思います。 まず主人公ですが、新1万円札の肖像画になる渋沢栄一さん。江戸末期に農民から幕臣となり、明治新政府では、金融・財政制度の確立に尽力

ドラマ日記『監察医 朝顔』(第9話)

法医学者の朝顔(上野樹里さん)が、さまざまな事件と遺体に向かい合っていく、ヒューマンドラマ『監察医 朝顔』続編の第9話は2時間SP。一難去って、また一難な展開に。 読者モデルの小湊(愛甲ひかりさん)が刺殺され、法医学教室で解剖することに。SNSではモデル仲間の吉永(水野瑛さん)や、交際が噂された橘(宮内伊織さん)の犯行を疑う声も上がる中、桑原(風間俊介さん)は、発砲した件で臨時の審議会への出席を命じられ…というストーリー。 前回登場したばかりの、医学生で法医学教室のアルバ

ドラマ日記『岸辺露伴は動かない』(初回)

『ジョジョの奇妙な冒険』からスピンオフした、荒木飛呂彦さんの同名漫画『岸辺露伴は動かない』を映像化した連続ドラマの初回。NHKらしい贅沢な作りになっていました。 特殊能力を持つ漫画家の露伴(高橋一生さん)。新編集者の泉京香(飯豊まりえさん)の提案を受け、大富豪ばかりが住む「富豪村」を訪れ、マナーに関する奇妙な試験を受けることになり…というストーリー。 高橋さんによる露伴の再現度の高さ、字幕の「ッ」に至るまでのこだわり、原作におけるスタンド「ヘブンズ・ドアー」はあえて直接は

学園ドラマ『青のSP』で若手俳優を青田刈り

若手俳優の登竜門といわれる学園ドラマ。近年は少なくなったとはいえ、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(2019年)のように、生徒役が次々ブレイクする成功例があるだけに、要チェック。 2021年冬ドラマには、『青のSP-学校内警察・嶋田隆平-』、『ここは今から倫理です。』などがありますが、ここでは前者の中から見ていきたいと思います。各大手事務所が、有望な若手俳優を送り込んできた印象。 まずは一番有名な鈴木梨央さん(所属:ジョビィキッズ)。大河ドラマ『八重の桜』では綾瀬

檀れいが素晴しすぎた『当確師』

以前、「年末年始のSPドラマをチェック」という記事で挙げていた『当確師』を、昨夜リアルタイムで見ました。一言でいえば傑作。たかが2時間ドラマと舐めてました。下手な映画を見るより断然面白かったです。 凄腕選挙コンサルタント・聖(香川照之さん)は、国会議員(木場勝己さん)から、高天市の市長(高橋克実さん)を落選させて欲しいと依頼される。聖は鏑木の対立候補に、保育園経営者で鏑木の妻の親友(奥貫薫さん)である幸子(檀れいさん)を擁立するのだが…というストーリー。 事前の番宣では『

ドラマ日記『ハルカの光』(第0話)

「NHK御用達俳優」、あるいは「朝ドラ常連女優」などと呼ばれる人たちがいます。たしかな演技力で、NHKのドラマに度々呼ばれる人たちで、次の朝ドラヒロインである清原果耶さんや、瀬戸康史さんなどが挙げられます。 そんな一人に、黒島結菜(23歳)さんがいます。朝ドラは『マッサン』『スカーレット』、大河ドラマは『花燃ゆ』『いだてん』。連ドラ『アシガール』&SPドラマ『戦後70年 一番電車が走った』に主演。その他、『夏目漱石の妻』『閻魔堂沙羅の推理奇譚』など、NHKドラマ出演多数。

神木きゅんが妊娠させたってよ!ドラマ『11人もいる!』

日本を代表する名脚本家の宮藤官九郎さん(クドカン)。連ドラデビュー作の『池袋ウエストゲートパーク』から、映画『GO』『ピンポン』、朝ドラ『あまちゃん』に大河ドラマ『いだてん』まで傑作揃い。ただし、視聴率になかなか恵まれないのが玉に瑕。 クドカンは、しっかりとした構成力の上に、魅力的なキャラクター造形を作り込み、小ネタをこれでもかと散りばめてきます。時に、ふざけているのかと思わせるその作風は、福田雄一監督のそれとは違い、バランス感覚にも優れていて。 そんなクドカンの作品の中

クリスマスイブに舞い降りた深津絵里『カムカムエヴリバディ』

大河ドラマと並ぶ、NHKの看板番組である朝ドラ。1961年から100回を超える同シリーズで、2回以上登板した脚本家は一握り。トップは橋田壽賀子さんで4回、2位は岡田惠和さんで3回。3位は各2回の竹山洋・内館牧子・大石静・大森寿美男・大森美香ら(敬称略)。 そんな朝ドラの歴史に刻まれる脚本家の一人になるのが、朝ドラ『ちりとてちん』(2007年)の藤本有紀さん。2021年後期の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』に再登板します。 藤本さんは深田恭子さんの連ドラ初主演作『鬼の棲家』(

2020年の連ドラを振り返ってみた件

毎クール、ほぼ全ての地上波ドラマをチェックしているドラマ好き(初回のみも)の立場から、今年一年の連ドラで良かったものを挙げたいと思います(各クールごと評価順、朝ドラ・大河のぞく、敬称略)。 【1月期】 『心の傷を癒すということ』…阪神大震災後の実話。今年一番の大傑作。 『ゆるキャン△』…実写化の大成功例。続編も決定。 『恋はつづくよどこまでも』…今年一番のダークホース。 『テセウスの船』…ツッコミながら楽しんだ日曜劇場。上野樹里は神。 『ランチ合コン探偵』…ショー

ドラマ日記『#リモラブ』(最終回)

ドSで完璧主義ながら、実は“恋愛弱者”の産業医・大桜美々(波瑠さん)の恋を描くラブコメディ『#リモラブ』最終回。キスなしのハッピーエンドが、ソーシャルディスタンスを謳ってきた同作らしい。 すれ違ってしまった美々と青林(松下洸平さん)、息子の言葉で、富近(江口のりこさん)に別れを切り出した朝鳴(及川光博さん)、栞(福地桃子さん)にプロポーズを断られた八木原(髙橋優斗さん)の3組のカップルだったのですが…というストーリー。 先週、破局危機ぐらいの勢いだった美々と青林はあっさり

ドラマ日記『姉ちゃんの恋人』(最終回)

弟3人を養う”肝っ玉姉ちゃん”桃子(有村架純さん)と吉岡(林遣都さん)との恋を描く『姉ちゃんの恋人』最終回。“幸せの連鎖”の先には、2組のキスと2組のプロポーズが待っていました。 ついに悟志(藤木直人さん)が新社長だと発表され、家族と家族みたいな人を連れてきていい、就任パーティーが開かれることに。登場人物たちに次々と幸せが訪れる中、桃子と吉岡は…というストーリー。 吉岡に降りかかった理不尽な暴力と、“不幸の連鎖”が物語のベースにあった本作。桃子との出会いがその連鎖を断ち切

ドラマ日記『この恋あたためますか』(最終回)

元地下アイドルの樹木(森七菜さん)が、コンビニチェーン社長だった浅羽(中村倫也さん)に見出され、スイーツ開発する中で惹かれていく『恋あた』最終回。樹木を争っていた浅羽と新谷(仲野太賀さん)でしたが、序盤で決着。甘々なスイーツ展開をみせました。 樹木が新谷へ正式交際の返事をする場面に、浅羽が割って入ってきた前回。その場では、両者に対して答えを出せずにいた樹木でしたが、悩んだ末に新谷に返事をすることにして…というストーリー。 一回は、浅羽がふられる展開を予想していましたが、意

ドラマ日記『監察医 朝顔』(第8話)

法医学者の朝顔(上野樹里さん)が、さまざまな事件と遺体に向かい合っていく、ヒューマンドラマ『監察医 朝顔』続編の第8話。朝顔の父・平(時任三郎さん)と夫・桑原(風間俊介さん)が別々に暮らす第2章「孤独編」がスタートしました。 発砲事件の影響で、長野県警に異動を命じられた桑原と、震災で行方不明の妻・里子(石田ひかりさん)を本格的に探すため、東北に移住した平の様子が描かれる中、自殺と思われる初老の老人の解剖を朝顔が担当し…というストーリー。 30年前に起こった、幼女バラバラ殺

“長髪”高橋一生も!伝説のドラマ『池袋ウエストゲートパーク』(初回)

先日、伝説のドラマ『池袋ウエストゲートパーク』が、Paraviで初配信されるというニュースが流れ、有料動画サイトだけなのかなと油断していましたが、無料動画配信サイトTverでも配信スタート。 石田衣良さんの原作小説を、今や日本の脚本家の代表格・宮藤官九郎さんが抜擢され、連ドラ初登板。『ケイゾク』で独自の映像世界を築き上げていた堤幸彦監督が演出し、『白線流し』ではナイーブな印象もあった長瀬さんが、ワイルドな存在感で演じ切り、伝説的な名作ドラマとなりました。 シリアスなストー