変化

2023.10.17
私は自宅のマンションの5階から飛び降りた。そして半年を過ぎた今も入院中で、まだ歩くことすらできない。あまり良くなる見込みもない。病室で看護師さん達に助けてもらいながら過ごすうちに"これからは明るく生きないといけない"という感情が芽生え始めた。

生まれつきや交通事故、病気などで身体障害を負った人間と、自ら死ぬことを望んで身体障害を負った人間は違う。

自ら飛び降りたくせに、たくさんの人に助けてもらって治療をしてもらって、それでもなお死にたいと言う人を誰が望んで助けようと思うのか。

人の手を借りながら生きなければいけない身体になった。後遺症を負ったことは自業自得だから、せめて明るく、人に好かれる人間にならないといけない。人に好かれるには、まず、まともな人間にならないといけない。今までのようにずっと希死念慮を吐き出していてはまともにはなれない。
けれど飛び降りて入院をしたからと言って、10年以上患っている精神の異常は良くなるわけはなく、むしろ長い入院生活のストレスで悪化している。そしてこの忌々しい後遺症。麻痺した下半身と、歩けない足、まだくっついていない骨に、寝返りも打てない身体。特に下半身の気持ち悪さは感覚過敏の私には酷く苦痛で、今にも首を吊りたくなるほどだ。このままの精神でいれば私はきっと一年ちょっとも保たずまた死のうとすると思う。正直、こんな身体で生きていけないしもう死んでも良いかなと思っていた。

けれど最近、長い付き合いの友人に"自殺失敗未遂をした原因は周りの環境にもあるかもしれない" "ここ数年のあなたはおかしかった"と言われて、意識的に環境を変えてみればこの人生が少しでも良くなるのではないかと、きっとこれがまともになる最後のチャンスなんだと思った。今変わらなければ、歩けなくなった身体で生きる希望なんて2度と見出せないだろう。

ただ最後の望みをかけて、もしかしたらいつか幸せになれるかもしれないと1%にも満たない希望を持って、少しずつ、ポジティブとまでは言わない。普通の考え方に近づけられたらと思う。

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