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病気の一枚 31

2021年12月の私です。

本編に入る前に・・・ここ最近、私のnoteへ来てくださっている皆さま&いつも読んでくださっている皆さまへ。いつもの皆さまにはいつもの記事ですが、最近来てくださっている皆さまには、ちょっとびっくりかも、と思うので、この前置きを書くようにしました。

私、この病気の事を、今は月1回で書いています。最初の頃は、まあ、自分の人生で、こんな経験することって、2度とないしな、と思って書いていました。でも時がたつにつれて、記事を読んでくださっている皆さまにコメントをいただくようになり、この病気に対して、病気を経験した人にも、現在進行形で治療をしている人にも、経験していない人にも、何か伝えられる、伝わる事があれば、と、このごろ少し思うようになってきました。

特に大きな事は何も考えてなく、どなたかが言われた「ろうそくの灯」のように小さな小さな明かりを灯し続けていければ、と思っております。
私の定時連絡のようなモノだと思っていただければ、いいかなと思っております。

2019年夏、右胸のしこりに激痛がはしり、検査の結果、乳がん、悪性腫瘍と診断されて、11月に右胸全摘とガンが転移していた右脇下のリンパ節切除手術を受けた。そして12月から抗がん剤治療が始まり、翌年5月にやっと抗がん剤治療が終わり、7月にポート抜去手術後、ホルモン療法(タモキシフェン)も始まった。

そして、2020年9月から仕事復帰。ただし、右腕はリンパ節切除の影響で軽いリンパ浮腫を起こしており、腕を休ませながらの勤務。今は本格的に仕事復帰している。

撮った。

先月末に、おでこを虫に襲撃されたらしく、いつのまにか、赤くなっていた。だんだん、かゆくなってくる。ボリボリ掻いていたら、赤みがどんどん広がって、あっという間に10円玉ぐらいの大きさに。
ほくろの左横にポツっとあるのが、それなのだが、これがとにかく赤くなってめっちゃかゆかった。

ホルモン療法の副作用なのか?右腕のリンパ浮腫と何か関係が?いや、まさか、まだ抗がん剤の影響??
乳がんのメイン治療後、とにかく、虫に刺されると、しばらく赤みがひかないことが多くなっている。

抗がん剤治療をしていた時に「虫に刺されないようにね」と言われていたので、いろんなモノで肌をカバーしながら、生活していた。
そして、念のため虫刺されの薬「デルモゾール軟膏」を処方してもらっていた。私の場合、これを塗るとすっと痒みがひくのである。
なので、おでこにも当然このデルモゾール軟膏を塗っていた。
それでも、赤みはしばらくひかず、やっとこの状態まで落ち着いたのだが・・・。

今月は病院へ

今月は、乳腺外科と婦人科の定期検診である。
いつもは、検診日に必ずといっていいほど、大嫌いな採血があるのだが、今回は珍しく採血がなかった。針を打たなくてもいい検診なんて、どれくらいぶりかしら〜。そう思いながら、ウキウキで待合室へ。

まずは、婦人科から。
先生がまた新しい先生に変わった。この病院の婦人科を受診するようになってから、3人目である。
今度の先生は、「初めまして」の挨拶から頼りになる感じだった。

「あなたとは初めてお会いしますので、いま行っている治療内容と今日の検査内容をしっかりお話しますね」
先生のこの一言から始まり、現在私が受けているホルモン療法の話、そして、そのホルモン剤(タモキシフェン)の副作用で、子宮筋腫や子宮内膜症などが出るかもしれないという話、前回受診した時に下腹部の痛みがあったけど、今はどうですか?という話などなど。

今回は子宮頸がんの検査を受けた。
また細胞を採られるのだが、今度の先生は、細胞を採るのもスマートだった。何がスマートかって、短時間でぱっと採って、そのあとの痛みも最小限で済んだぐらいスマートだったのだ。
検査結果は、この記事を書いてる時点では、まだ届いていないが、きっと大丈夫だろう、たぶん。

こんにちは!調子どう??

乳腺外科の先生は、相変わらず勢いがある。この勢い、やっぱりいいね。
そして、私の話を聴いて、さっぱりばっさりと答えてくださる。これもいいね。先生と話していると、元気が出てくる。

まずはリンパ浮腫の腕の状態を診る。
「先生、やっぱり腕がきついんやけど・・・」
「うーん・・・でも、利き腕でここまで抑え込んでるのは立派よ~」
そっか。そうなんだ。毎日毎朝毎晩、セルフリンパマッサージを続けてる成果がちゃんと出てるんだなぁ。

そして。
「最近、寒いせいか、たまに手術痕が疼くのですが・・・」
そう、急に冷え込んだ時期だったので、手術痕が疼く感覚に襲われていた。まあ、それだけ感覚が戻ってきてるのだろうが、戻ってきたらきたで、なんだか厄介だなと感じる日々を過ごしていた。
先生が私の右胸摘出の手術痕を診て触って確認する。
「デキモノとか出来てない?」
そう聞かれた瞬間にハッとした。

胸には出来てないけど、おでこに、こんなものが・・・。

そう言いながら、おでこを先生に見せる。
「虫に刺されたみたいで・・・でもなかなか赤みがひかなくて、とりあえずデルモゾールを塗ってたんですけど・・・」
「え!?それは、だめだめ!」
「え~!?」
「おでこに塗る薬を出すから、それを塗って」
「え~、マジですか~!?」
先生いわく、デルモゾールはかなり強い薬なので、腕はそれを塗ってもいいけど、顔には強すぎるから、これを塗りなさい、と。
そうして「ロコイドクリーム」という薬を処方された。

それにしても、「デキモノ」という言葉にハッとしたのは、おでこのことだけではなかった。
手術で入院していた時に知り合ったがん仲間の一人が、手術から1年経ってがんが再発した時に、胸に小さな小さな「デキモノ」が出来たという話を聞いていたのだ。

彼女の胸に出来た「デキモノ」は、みるみるうちに大きくなり、化膿してしまい、抗がん剤は効かず、今は癌が他臓器まで転移してしまって、入退院を繰り返している。

これは他人事ではない。私の身にもいずれ降りかかってくるかもしれないし、降りかかってこないかもしれないし・・・。
手術から2年しか経っていない。周りからは「手術から3年は気をつけた方がいいよ」とも言われる。これはこれで、思うところがある。知り合いが以前右胸を摘出したのち、3年後に左胸にがんが再発して摘出手術を受けたからだ。

ホルモン療法が続いてるいま、いつやってくるかもしれない、「再発」の2文字と背中合わせで暮らしている。

ひとまず「デキモノ」が騒動ですんでよかった・・・。



追伸:病気の一枚は連載モノです。よかったら30もご覧ください。


いちおう今までの分は私の病気マガジンにまとめています。
1から読むと、かなり長くなりますが、興味がある方はどうぞ(^^;)
えっと、13までは病気治療に専念しており、14あたりから徐々に社会復帰して、毎月の定時連絡になり、現在に至ります。


記事を書くための栄養源にします(^^;)