見出し画像

ヒヤシンスが教えてくれたこと

ヒヤシンス栽培のきっかけは

私が愛してやまないPodcast番組のひとつである「OVER THE SUN(オーバー・ザ・サン)」。コラムニストのジェーン・スーさんと元TBSアナウンサーの堀井美香さんが毎週金曜日に更新している、軽快なトークとリスナーからのメールがメインコンテンツとなる番組です。

その番組の中で、突如「みんなでヒヤシンスを育てよう」というムーブメントが巻き起こり、リスナーとなって迎える3回目のヒヤシンスシーズンである今季、ようやく念願だったヒヤシンスの水耕栽培をはじめました。

ヒヤシンスに人生を重ねて

同時期に、離れて暮らす実家の母もヒヤシンスの水耕栽培を開始(ちなみに母も熱心な番組リスナーです)。本州の中では比較的温暖な地域で暮らす私のヒヤシンスは、北関東の山際で暮らす母のヒヤシンスに、2倍も3倍もの差をつけながら、すくすくと成長しました。
番組の中でお二人が「咲くのも人生、咲かぬのも人生」と仰っていたこともあり、ヒヤシンスの写真を送りあっては、「さすがあなたのヒヤシンス」と互いに笑いあっていました。

それは突然起きた

そんなある日、ヒヤシンスの異変に気が付きました。すくすくと伸びた長い茎が、満開を迎えた花房の重さに耐えきれず、曲がってしまっていたのです。一緒にいた恋人がヒヤシンスのこの症状を調べてくれたところ、"徒長"というものであることがわかりました。

(この時、私は「あー曲がっちゃったよ、まっすぐな状態で写真撮っておけばよかったなあ」としか思わなかったところ、可哀想だからと自分のものでもないヒヤシンスの状態を、わざわざ検索して調べてくれた恋人のこの行動に対して感じたことは、また別の機会にまとめます)

ヒヤシンスの場合、徒長の原因は日当たりの悪さにあるとのこと。確かに、私の部屋で採光の主となる窓は西を向いており、日が短いこの時期は特に、日光を好む植物が生育するのに十分な日当たりがあるとは言えません。幸い茎は折れていなかったため、急いで添え木をして窓辺に移しました。

がんばらないこと

添え木をして、少しでも日当たりのいい場所に1日置いたところ、曲がってしまった茎はなんとかまっすぐに戻りました。陽の光を求めて、上へ上へと茎を伸ばした結果、自重に耐え切れず折れてしまった私のヒヤシンス。「こんなところまで私の人生みたいだなあ」と思いながらも、がんばった結果、折れてしまっては元も子もない。がんばらないという選択も時には大切なのかもしれない、ということを学びました。
性格か世代か分かりませんが、がんばること=苦しいことを継続している状態が常に正しく、褒められることである。と無意識に思い込んでいたことにも気が付けました。私はいったい誰に褒められたかったんだろう。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?