見出し画像

【Chivalry 2】中世のおっさんが鉄の棒でシバきあい絶叫する野蛮なゲームをやってる


 先月末あたりから「ひたすらおっさんがおっさんを鉄の棒で殴っては絶叫する」というゲームを遊んでいます。



 詳しくはこの森なつめ先生の描いたマンガがわかりやすいと思います。
 近所に住んでいる言動が不審で四六時中オンラインゲームばっかしてるダメなお姉さんがゲームについて教えてくれるシリーズの第二作目ですね。前作から読むとお姉さんが一度ポリスメンのお世話になるまでの経緯がわかります。
 「これで興味を持って遊び始めました」というとだいぶ入り方がスカムだと思われるかもしれませんが、まあ実際これを読んで遊び始めました。


おっさんが叫んで叩く

 Chivarly 2はひたすら中世のおっさんが叫んで同じく中世のおっさんの後頭部をハンマーで殴打したりする野蛮なスラッシャーゲームです(キャラクリでおばさんにもできます。男女共同参画社会ですね)。架空の中世国家どうしの戦いをテーマにしたオンライン対戦アクションゲームなのですが、だいたい試合中なんかしらのおっさんやおばさんが勝鬨の声を上げていたり腕がもげた痛みに耐えきれず叫んだりしているのでZPM(絶叫 Per Minute)が高いゲームとなっております。

 発売当初はEpic gamesと家庭用ゲーム機で専売だったため、ちょっとこう……プレイ人口に問題が……あったらしい…のですが、Steamでの発売解禁やXbox Game Passへの対応によって普通に試合するなら不自由を感じないくらいにかなり盛り上がってきました(クロスプレイに対応してるので、どのプラットフォームからプレイヤーが増えても人口に反映される)。ゲーパス加入してるならぜひやってみてください。

 アジアサーバーは中国や韓国の人が多いので例によってちょっと荒れたりすることもあり、東京鯖で遊んでるのに日本人嫌いの中国人にキック投票で蹴り出されたときにはさすがにおれもつい熱くなってチャットに「小熊維尼 習………」まで打ち込みかけましたが、そろそろ三十路のオトナなので外交問題で乱闘を仕掛けるのは我慢しました。年の功ってやつだな。
 まあハズレを引くとそんなこともあるのですが、逆に言えば大陸のマンパワーがあるということなので、コアタイムでの人口に困らないというのは非常にいいことだと思います。最初の2〜3回そういうことがあっただけでそんなに悪い人ばかりではないですし、あとは不当にキックされることもなく、最近では「おっ!韓国人と中国人がハングルと繁体字でチャット対戦しとるな」くらいしか遭遇していないのでそんなに治安が悪いわけではないと思います(個人調べ)。

鋼鉄がぶつかり合う熱い駆け引き

 このゲームは剣戟(けんげき)システムが非常に良くできています。武器をグイッと横振りすると敵に当てやすいかわりに威力がちょっと低かったり、ガードしながら相手と同じ振り方の攻撃を出すと押し通すことができたり、さらには持っている物を投げつけるといった多彩なシステムによってひとつひとつのアクションに個性が付けられています。
 これによってたとえば「ガードしているヤツにはキックで崩す」「武器を振るうときに少し横に回り込んで相手の後頭部に当てる」というような戦いの駆け引きが生じて奥深さが出てくるんですね。
 武器の大きさや種類によってダメージや振りの速さ、当たり判定のリーチ、ガードして攻撃を受けたときのスタミナ消費も変わるので、それぞれの個性を理解して使うと上達につながってきます。「デカい武器は攻撃力が高いかわりに振りが遅いから、隙を見て攻撃を差し込む上手い小剣使いに動きを読まれ負ける」なんてこともありますし、やりこみがいがあるゲームです。
 また、それぞれ足の速さや体力、スタミナ量が違う兵科が4つ存在し、まったく違う個性を持っているので状況に応じて使い分けることも重要になってきます。たとえば前衛(Vanguard)という兵科は最速の移動スピードと火力の高い武器を持つので切り込み役にぴったりですが、HPが少なく打たれ弱いなどといった特徴を持ちます。なおかつそうした兵科で持つ武器自体にもなまくら・チョップ・カットという兵科に対して効きが違う三種の属性があるため、「単純にこの武器だけ使っていればいい」などという偏りもなく、相手の様子を見て持っていく武器・兵科を考える戦略性も味わい深いですねぇ。


でも64人もいるからワチャワチャしだす

 一対一の戦いであれば先述のように洗練されたシステムによって格闘ゲームじみた駆け引きに集中できるのですが、このゲームは自分以外に63人のおっさんがいるので自然とくんずほぐれつのワチャワチャした混沌とした戦いになってきます。
 いくら相手の攻撃をガードするのが上手い剣豪のような人がいたとしても2〜3人に囲んでボコられると後ろをとられて死にます。無常ですね。ものすごい勢いでバリスタの矢がぶっ飛んできたり燃え盛る油が降ってきたりと集団戦をやっているとだんだん何がなんだかわからなくなってくるので「うるせえ!!!!卑怯もラッキョウもあるか!!!力こそパワー!!勝ったほうが勝ちなんだよ!!!!」みたいなIQが低下した脳ミソ筋肉戦士となって戦場を駆け抜けましょう。

ヘルメットがなければ即死だった


 とはいえ集団戦でグチャグチャの戦いオンリー、ということにはならないところがChivalry 2の面白いところで、ときどき相手が自分たちの裏側に回り込んできてグサッと背中を刺されるといった場面もあるわけです。そういうときには当然一対一で敵を捌くための剣の腕前が頼りになるわけですし、ただ手癖でブンブン振り回しているだけだと上手い相手には軽くあしらわれてしまう……なんてこともあり、こういうところに剣戟システムへの習熟度が活きてきます。

なんでおっさんが叫んでるの?

 たぶんここまで記事を読んできておっさんが叫ぶためだけのキーがあるのはおかしいだろといった疑問を感じる方もいらっしゃると思いますが、実はChivalryのおっさんは叫ぶと脚が早くなるという謎の習性があります。不思議ですね。現代の我々は退化して失ってしまった機能なのかもしれません。おれはそれを知らずにただ単に楽しいから叫んでたのですが、実際のところスプリントに入る時間が短縮されるという効果があるので意味のない行動ではないらしいです。まあでもたぶん大半のプレイヤーは楽しいから叫んでると思います。


団子になってワチャワチャしながら目標に押しかける面白さ

 おっさんがただでさえおしくらまんじゅうしてぶん殴り合うお祭りゲーのChivarly 2ですが、指示された目標を達成するためにチーム一丸となって戦うTO(Team Object)モードはさらにギュウギュウ詰めで押し合いへし合いになり楽しいです。
 Team FortressやOverwatchのようにペイロードを押したりすることもありますし、特定の選ばれたプレイヤーを護衛するなど、いろいろとやることが変わるので飽きません。世間では地面にインクを塗ってヤグラを押すのが流行ってるらしいですが、Chivarly 2も地面を血で赤く塗って攻城槌を押すのでトレンドをモノにしていると言えるでしょう。最先端すぎてみんな付いてきてないだけでおそらく年末あたりにはTiktokで中世のおっさんが流行ります。おれは詳しいんだ。

 目標が絡むことで単純に殴り合いでの有利不利だけでなく、マップの横から回り込んで指示されたオブジェクトを壊すことで目標を達成したり、敵の大軍をわざとおちょくって自分が玉砕する間に他の仲間が敵の君主に襲いかかるチャンスを作る、装置を操作する仲間を体を張って守るなど、ちょっとした頭脳プレーや工夫で活躍の場があるのも楽しい。  

 「あとちょっとだ!!押し込め!!!!」という一瞬に自分の一撃が嚆矢となってなだれ込み、勝ちをもぎ取ったりするとたまらない快感がありますね。バトルフィールドなどを遊んでいるときもこういう場面があるんですが、銃ではなく肉弾戦でぶつかりあいながら仲間とともに敵を押し潰すのはまた違った一体感があります。

みんなも叫んで棒を振り回そう

 ということでみなさんもぜひ三連休はChivalry 2で鉄の棒を振り回し、野蛮に叫んでください。棍棒とか長剣、デインアックスなど、さまざまな鉄の棒があるので好きなものをブンブンするといいと思います。
 ここのところ大規模な対戦ゲームをあんまりやれてなかったので、個人的にもこういうワチャワチャしたゲームをやれるのは嬉しいですね。
 オラッ!!スカした敵チームの首とか腕とかをもいでやるぜ!!!!!!

この記事が参加している募集

#全力で推したいゲーム

13,731件

#連休にやりたいゲーム

1,102件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?