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UXデザインのオンラインイベントに参加しました

リクルート主催の無料オンラインイベントに参加しました。
気づきが多かったのと、純粋に楽しそう!という感想を持てたので記録します。

概要

飲食店の来店着席の効率を上げるシステムを作る話。
お店の入り口に、来店客が操作できる端末を設置することで、従業員が接客しなくても、機械が席を案内してくれるようにする。

プロダクトを作る上で大事なこと

1. 要件を絞る

来店の体験を改善させることに要件を絞った。
たくさん盛り込みたくなるが、要件の絞り込みが大事。(発券したあとにQRコードつけたら、メルマガ登録してもらって・・・みたいな)

検証すべき仮説の優先度を常に考えること、最低限の機能でリリースすることが大事。

どんなに配席ロジックがうまくいっても、お客さんが触って「この席どっちですか?」とか迷ってたら意味ないので、
スムーズに席に着くまでの時間を一番の課題とした。

2. クライアントと直接コミュケーションを重ねる

配席の効率化をして、人が回るようにしたいという課題を持つお店に実際に置いてもらって検証しながら改善を進めた。

あらゆる店に同じシステムを導入するが、店ごとに異なるオペレーションを持つ。例えば、角の席は狭いので混んできたらお客さんを案内しようみたいな、配席の意図が店ごとに異なる。しかし、お客さんの潜在的な課題を、コミュニケーションを重ねていくなかで発見できた。
データ活用の裏には、人との繋がりや事業をしっかりみていく必要がある。

数多くの飲食店にアンケートやインタビューをしたわけではなく、その飲食店が使ってくれるかっていうのが大事にしていた。店長はこのシステムのことを気に入ってくれているけれど、アルバイトスタッフが実はどう思ってるのかなど。足繁く通うなかで本音を探っていく。

3. 実際に人の動きを見る

実際にお店に数時間居座って、カスタマーの動きを観察した。
端末の前で止まってる状況を見て、色と方向を連動した視覚情報を意図的に追加して、人の動きがスムーズになるまで改善した。

4. 目的意識

目的はリサーチ自体ではなく、よいプロダクトを作ること。
リサーチ自体を頑張りすぎない。それよりも現場をよく見て、コミュニケーションをとること。

システム導入後の課題

最適なシステムが導入されて、従業員の負担が減った。その後どうする?
接客しなくてよくなったときに、余った時間で何ができるようになるんだろう?導入した後の方が大事。

導入後の新しいオペレーションをお店と一緒に模索した。
既存のスタッフが大事にしているところと競合する場合がある。
新しいものを受け入れられる人だったらいいけど、受け入れられない場合も多い。差分のサポートを根気強くおこなっていく。

商品を売るのではなくて、オペレーションの最適化を売るみたいな 営業接点の転換期を迎えている。便利な道具を売るだけでなく、 本質の追求まで手助けできるのが理想。
ただITツールを作るのではなく、新しい仕事を自分らのプロダクトを通して作っていく。

感想

UXデザインってなんとなく不特定多数に向けて作るイメージだったので、お客さんとの距離が近くて、そのお客さんに喜んでもらうために作る仕事があるんだなと新しい発見がありました。
身近なお客さんのために新しいシステムを作るのもすごく楽しそう。

チームメンバーや営業、クライアントなど周りを巻き込んで協業しているところを見ると、結局大事なのは人間関係なんだなと感じました。
DXとか流行りに乗っただけで本質的な問題を捉えることを怠ると、本当の意味で課題を解決するプロダクトは作れない。また、本質的な問題をコミュニケーションを通して引き出すのは人間にしかできない、という気づきがあっておもしろかったです。


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