見出し画像

「慕情」(歌詩)

砂に書いた名前を
消して去る波の音
新しい季節から
恋文は届かない

きみの去った部屋から
青春の残り火を
あてどなく探しても
虚しさは募るから

胸の振り子があの日の時で
止まったままの悲しみを
きみに知らせる術もなく
夏は暮れゆく あゝ……

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?