「(仮にも)星のものがたり」【詩】
空にいる
あれだけの星たちやって
みんなふんばって光ってるんや
力んだらあかん 力んだら
力んだら おならがでるけん
星のおならがぷんて光って
消えてしまうまでの一瞬を
「永遠」っていうんやな
しらんけど
文学や詩や歌なんて わかるかいな
わかったふりしてるやつは こわいんや
ひとりぼっちで生きてることを
知ってしまうのが こわいんや
大人なんて ホラ 上を向いて
空想してみるだけでじゅうぶんや
宇宙には いまも
かぞえきれんくらいの
おとぎばなしが生まれてるんやから
しらんけど
星の数でもかぞえていたら
夜なんて あっというまにあけてしまう
人間ってひまやなあ 悲しいくらいひまやなあ
どうせひまならとことんひまを
あじわいつくして歌おうや
世の中はいつもさわがしいから
おならの歌でも歌おうや
それで笑ってくれる人なら
あんがい いるとおもいますよ
しらんけど
(「月刊ココア共和国 2023年11月号」佳作)
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