「雨天の恋人」【詩】
晴れの日の相方よりも
雨の日の相方を
生涯の友にえらぶ
うれしいときをすごすことよりも
悲しいときをやりすごすときにこそ
孤独が試されるから
笑いあうことよりも
痛みをわかりあうことを
絆とよぶ
ああ、その小さな手にこめられた
安息の歌よ
激しい喜びや
つかのまの快楽でなく
ただそこにあることの奇跡と不思議を
ぼくは今このときも
噛み締めている
その小さな手にこめられた
見えないやさしさよ
安息の歌を
ぼくもきみに贈るから
雨の降る孤独の夜の
生涯の友よ
恋人よ
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