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寝かしつけのコツ『体調編』

こんにちは。

今日は前回に続いて寝かしつけのコツについてです。

今日は体調についてまとめてみたいと思います。


体調、と書きましたが、発熱しているとか、痛みがあるといった不調だけではなく、広く”子どもの体の調子”と捉えていただくといいかもしれません。


1 暑すぎ・寒すぎないか

夏場のお風呂上りなど、体に熱がこもっていると寝つけません。

お風呂から上がってすぐお布団へ……ではなく、ちょっと体の熱を下げるための時間を置くといいと思います。

外遊びや水遊びをした後のお昼寝も同じですね。

涼しいところでゆったり過ごして、体の中の熱が抜けてくると寝つきが良くなります。


逆に、体が冷えていても眠れません。

目安は足です。

眠くなると手が温かくなる子が多いのですが、足が冷たいままの子がいます。

寝つけなくてごろごろしている子は、足を触ってみるとだいたい冷たいんですね。

冷え性の方は、足が冷たいと眠れない気持ちがお分かりになるかもしれません……足が冷たいと眠れないのは子どもも同じなんです。


そんな時は足を温めてあげてください。

私は、触ってみて足が冷たいなと感じたら、そのままゆっくり擦ってあげます。足の裏はくすぐったがるので、足の甲の方を。

自分の手が冷たくなっている時は、毛布やタオルの上から擦ってあげるといいと思います。優しすぎるとくすぐったくなってしまうので、加減しながら、のんびり擦ってあげてください。

ぬくぬくしてくると、子どものまぶたもだんだん下がってきます。

私の感覚だと、ふくらはぎ、足首、足の甲を擦ってあげるといい感じ。

ごしごし!より、なでなで……でしょうか。


くすぐったがりの子の場合、擦らないで布団やタオルの上から手のひらで覆ってあげてもいいと思います。

自分の手の体温を分けてあげる感覚で、包んであげてください。


2 体に力が入っていないか

寝る前に楽しいことが怒ったり、逆に、叱られたりすると、布団に入っても体に力が入って固くなっていることがあります。

固くなった体ではリラックスできないので、眠気もやってきません。

布団に入る前から、できるだけゆったり、のんびり過ごして、気持ちも体もほぐれた状態で布団に入れるのが理想です。


園では給食を食べてお昼寝、という流れの中に、オムツ替えやトイレが入ります。

待ち時間が出ると、どうしても遊びたくなるのが子ども心。

絵本を読みながら待っている子たちも、楽しい絵本を見ているうちに楽しくなってはしゃぎ始めます。

眠くなれば自分のコントロールも難しくなりますから、普段騒がない子まで友だちと大声で話し始めたり……

多々ある姿ですが、できるだけ、もうほんっとうに危ないことでもしていない限り、叱りません。大声で注意もしません。

それが刺激になって、眠気を飛ばしてしまいます。

10人以上の子を一度に寝かしつけようと思ったら、できるだけ静かで落ち着いた空間を作って、子どもたちにその空間でまったり過ごしてもらった方が、結果として早く全員を寝かしつけることができるのです。


なので、「危ないよ」と止める時も、近くに行って耳元に小声で。


どうにも気持ちの収まりがつかない子は、しばらく抱っこをして背中をぽんぽんと叩いてクールダウン。


何人かが布団に入り始めると、他の子も流れに乗ってくれます。


複数の先生で見ている時は、先生たちの連携が重要な場面ですね~


ご家庭だと、かえって静かで落ち着いた空間を作る、というのが難しいかもしれません。

他のご家族、特に兄弟姉妹がいるとなかなか……という話、よく伺います。

でも、完全に静かな空間でなくても大丈夫です。

子どもの体に力が入っていたら、ほぐれるように背中を撫でてあげる、ぽんぽんと叩いてあげる。子守唄やオルゴールバージョンの音楽をかけて、耳から入る刺激を減らしてあげるのも手ですね。

よろしければ、こんな記事も書いていますのでご覧ください。


3 不調はないか

熱だけでなく、腹痛、頭痛などの痛みや、かゆみなどなど。

大人にとってはちょっとしたことでも、子どもにとっては不安の種です。

普段と違う自分の体……

このままで大丈夫かな……

どうなっちゃうのかな……

気になって、とても眠れない!ということもあります。


実際に熱があるなど、症状が出ていれば、それに対応することで解決できます。

むしろ大変なのは、分かりやすい症状がない場合。

「お腹が痛いって言うけど、ちゃんと説明できないし、痛いって言う場所もあっちこっち変わるし……どうしたらいいの!?」

「ちょっとした切り傷をずっと痛がって!どうしたいの!?」

困りますよね……

満足するまで付き合えばいいの?とつき合い始めたものの、いつまでたっても終わらない……なんて経験もあるのではないでしょうか。


こういう時、眠気が入っている子どもは、自分が何をしたいのか、どうしたいのか、よく分からなくなっていることがあります。

はっきりした正解やゴールがないのです。

でも、眠いので、「もう、いい加減にして!」なんて拒絶したら、

「よくわかんないのに!おこられた!!もうヤー!!!!」

と、大爆発する可能性もあるので、おススメできません。


私がよくやるのは、”ひとまず受け止める”です。

「そっか~、気になるねぇ じゃあ、寝てる間は先生が見ててあげるね。」

「まだ痛いのか~、困ったねぇ じゃあ、寝てる間にバンドエイド持ってきてあげるね、起きたら手当しようね。」

などなど。

これをひたすら繰り返します。

否定も拒絶もしません。

ちゃんと話を聞いて、訴えられた不調を把握して、解決策を提案する。

眠くなってよく分からなくなっている時は、これを繰り返しているうちに寝落ちします。


繰り返しても眠らない時は

・うまく説明できないだけで、本当にどこか調子が悪い

・調子が悪いと訴えつつ、実は甘えたい

という可能性もあるので、様子を見ながら探っていきます。



子どもによって、暗い方がいい子もいれば、明るい方がいい子もいます。

半袖でも暑がる子もいれば、夏でも毛布を欲しがる子もいます。

子どもの体に触って体温や強張りを感じながら、子どもがほっと安心して眠れるように調整してあげてください。

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