公募やコンテストへの心構え
公募やコンテストの心構えの話。
■結果だけを求めるととても苦しい
コンテストに応募する以上は、書籍化されたい、プロになりたい、自分の作品が商業として形になってほしい、という目的や夢があると思います。
ですが、ラノベのコンテストだけでも、1つのコンテストに1000作品~4000作品くらい集まります。
その中で受賞するのは、とても至難の業です。
だから、落選して当たり前なので、結果だけを求めると、とても辛くなってしまいます。
■小説やマンガのコンテストは絶対的な評価が存在しない
しかも、小説という分野は絶対的な評価が存在しません。
現在はまさにオリンピックシーズンですが、スポーツは絶対的な評価があります。足が速い、泳ぐのが速い、砲丸や槍を人よりも遠くまで投げられる、誰よりも高くハードルを越えられる、という絶対的な評価が存在します。
ですが、小説やマンガのコンテストには絶対的な評価は存在しません。
どんな作品が受賞するかは、受賞作が発表されるまで誰もわかりません。
対策を練ったとしても、その年から出版社や編集部の方針によっても、求められる作品が変化することがあります。
だから、コンテストで受賞するのは、やはり大変なのです。
また、それゆえに、諦めることが難しい分野でもあります。
スポーツなら絶対的に評価があるので、諦めることもできますが、小説という分野は客観的な評価が曖昧だからこそ、自分自身が見切りをつけない限りは諦めができません。
■受賞しても書籍化するまでに時間がかかる
受賞しても書籍が発売されるまでには時間がかかります。
半年~1年はかかります。
そこには様々な理由が存在します。
・受賞作の改稿
・出版時期の見定め
こちらがどんなに早く出版したくても、出版社などの意向やスケジュールがあるので、とても時間がかかります。
コンテストも審査期間がありますから、審査期間+受賞者発表+作品発売まで最低でも1年以上はかかるでしょう。
■プロになってからも審査は続く
しかも、それだけ大変な思いをして、受賞して書籍化されたとしても、それで人生が安泰ではありません。1作品や1シリーズだけでサラリーマンの年収を稼げる人は、本当にごくまれです。
プロになってからも活動をするためには、またコンテストやコンペ、公募を続けなければいけません。
人気声優さんや役者さんであっても、オーディションを受けるように、プロになった後も、ずっとコンテストや公募は続くのです。
■コンテストや公募には気長に構える
コンテストに対しては気長な心構えをすることが大事だと思います。
すぐに結果が出るものではないし、収入を得るには時間もかかります。
マンガ家さんも企画から連載まで半年以上はかかるのも珍しくありません。
ラノベでも原稿を提出してから編集さんから連絡が来るまで、1ヶ月以上空くことはざらにあります。
だから、いきなり専業を目指すのではなくて、安定的な収入を得て、気長に構えることが大事だと思います。
■あまり1つのコンテストに入れ込まない
世の中にはいろんなコンテストや公募があるので、いろんなコンテストや公募に応募してチャンスとを広げることが大事だと思います。
■余談 クリエイティブな仕事はなんでも時間がかかる
ゲームもマンガもラノベもアニメも企画から制作するとなると、発表するまでにとても時間がかかります。
また、企画が予期せぬことで、ポシャることもよくあります。
自分の力量不足の場合もあれば、大人の事情で起きることもあります。
それはもう自分の力ではどうしようもないし、いくら文句を言っても状況が覆ることはありません。
若い頃や新人の頃は、もしその企画が実現されたら人生が変わるのではないか、という期待感を持って、期待外れの結果となるたびに、涙を流したり怒ったりしていましたが、今はもう慣れてしまい、何事に対してもあまり過渡に期待をしないようにしています。
■作った作品は無駄にはならない
そんなわけで、今は割と肩の力を抜いて、懸賞や宝くじを買うようなつもりであったり、オリジナル作品をつくるきっかけとして公募やコンテストに応募するつもりで参加しています。
コンテストや公募に出したオリジナル作品は、またどこか別のコンテストや公募、あるいはクライアントに企画がほしいと言われた時に提出しようと思っています。
あるいは作り直して、別のコンテストに応募したり……。
そんなわけで、結果だけを求めると期待感ばかりが強くなって、結果が伴わない時に苦しくなって、続かなくなってしまうので、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる精神で、いろいろと挑戦しつつ、当たったらラッキーくらいのつもりで、のんびりと気長に構えた方がよいと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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小説になっているので読みやすいかと思います。
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