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【AdAge】グーグル、サードパーティクッキーを個人的な広告IDで置き換える計画を終了

代わりに、検索大手は、プライバシー対策として、個別ではなく、ユーザーデータを集合体(グループ)としてタップすることを約束。

By Mike Juang, 3/3/2021発行
参考ブログ(グーグル)はこちら。ウォールストリートジャーナル(日本語版)の記事はこちら
「グーグルは、今回の発表はウェブサイトを対象とするもので、モバイルアプリ用の自社広告ツールや識別技術は含まないとしている。それでも同社の計画は、ユーザー追跡と逆行する流れが強まっている可能性を示唆する動きといえる。」

アドテク業界に大きな影響を与える可能性のある動きの中で、グーグルは、サードパーティクッキーに代わる他の業界の取り組みを拒否して、独自の広告ターゲティング、追跡ソリューションを採用すると述べています。

世界最大のインターネットプラットフォームであるグーグルのこの決定は、The Trade Deskが主導するIDソリューション「Unified ID 2.0」などの代替ソリューションの見通しを複雑にしています。Unified 2.0 は、LiveRamp、Nielsen、Criteoなどのアドテクノロジー企業の支持を得ています。水曜日、Xandr は、Unified ID 2.0 を含む、開発中の広告ターゲティング製品のほぼ全てと連携することを発表しました。Unified ID 2.0は、ユーザーのサインインによって作成された、ユーザーの閲覧習慣のデータベース(匿名化)を利用しています。

グーグルの製品管理、広告プライバシー/トラストのディレクターDavid Temkinは声明の中で付け加えました。「サードパーティクッキーが段階的に廃止された後、ウェブを閲覧する個人を追跡する代替識別子(ID)を構築することはありませんし、当社の製品に、使用することもありません」Temkin氏は、他社が提供するソリューションは、「プライバシーへの消費者の期待の高まりに応えておらず、急速に進化する規制にも耐えられず、持続可能な投資ではない」と述べています。

「我々は、これは他のプロバイダが我々がしないウェブ全体の広告トラッキングのためのユーザーIDのレベルを提供する可能性があることを意味することを理解しています」と、発表の中でTemkin氏は述べています。

勿論、グーグルは、広告の巨人であることに変わりはありません:同社の第4四半期の広告収入は462億2,000万ドル、前年の同時期とくらべて22%増と報告。Statcounterによると、Chromeは2月に世界のブラウザ市場シェアの60%以上を保持していました。

グーグルは、サードパーティCookieに代わる決定的な選択肢をまだ挙げておらず、「プライバシーサンドボックス」の中で幾つかのソリューションに取り組んでいると述べています。「プライバシーサンドボックス」は、パブリッシャーをサポートしつつ、ウェブを、よりプライベートで、安全なものにするオープンスタンダードを開発する同社の取り組みです。サンドボックスでは、サードパーティCookieに代わるものとして、FLoC(Federated Learning of Cohorts=群による連合学習)広告ターゲティングがリードします。同社によると、FLoCベースの群(コホート)は、第2四半期にテストに入る予定とのこと。

グーグルは、ポストクッキーの時代の広告がどの様に見えるかについて、よりプライバシーに焦点を当てたアプローチを取ることを誓ういっぽうで、Eメールアドレスや、他のマーカーなど、個人を特定できる情報に頼るのではなく、データの集合体を使用する計画をかかげます。集合体では、個々のユーザーの識別は困難であり、ターゲティング広告の効率を低下させる可能性があります。グーグル自身がブログ記事で認めています。

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