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aikoの歌詞が天才すぎる


辛い失恋を経験してよかったと思うことの1つは
aikoさんの歌詞へ深く共感するようになったこと。

改めて言うまでもaikoさんは、(すみませんが以下敬称を省略させていただきます)J-popを牽引するシンガーの1人で、代表曲をあげるのも迷ってしまう。

私は、音楽はメロディ重視で聴くことが多く
曲を聴いていく中で頭に残ったフレーズがあれば
歌詞を噛み締める、という音楽の聴き方をする。でも、2年ほど前に自分史上最大の失恋をしてからaikoの曲の歌詞がグサグサ刺さるようになった。

また、それ以来、aikoが書く歌詞の素晴らしさに気づいた。

aikoの歌詞のすごいところは

① 情景描写が細かく、
 小説を読んでるようにシーンが想像できる
② 描かれる感情へ強く共感できる

大きくはこの2点だと思う。

情景描写が細かいゆえに、全く同じ経験はしたことないため、自分とぴったり重ね合わせることはできない。
でも、その感情の描写がなんとも共感できすぎて、自分の経験と重ね合わせることができるのだ。


私が最近最も刺さったaikoの曲を紹介しようと思う。

青空/aiko

触れてはいけない手を
重ねてはいけない唇を
あぁ知ってしまった
あぁ知ってしまったんだ

この歌い出しで
曲名の「青空」とリンクするようなポップなメロディで曲が始まる。

ハッピーな恋を歌うような曲なのかと思うような
タイトルとメロディだが切ない失恋の曲なのである。

続くAメロ


あなたにもう会えないと思うと
体を脱いでしまいたいほど苦しくて悲しい
あなたに出会う前のなんでもなかった 
自分に戻れるわけが

体を脱いでしまうほど苦しいっていう表現で
どのくらい苦しいのかが想像できる。
自分が嫌で自分のこと脱ぎ捨てたくなる感じなのかなと私は想像した。

「自分に戻れるわけが」
で終わって、省略されてるであろう「ない」を
あえて言わないことで逆に強調されている感じがしてすごい。


なかでも私が1番頭に残り、唸ってしまったフレーズがBメロ始めのこちら。


間違いを引き返せない
目の奥まで苦い

目の奥まで苦いって表現分かりすぎません?? 

大好きだった元カレとの当時のこと思い出して
大好きで夢中だった自分に対する恥ずかしさと
幸せだったあのときにはもう戻れない切なさを思い出しうわあぁって苦しくなるときがあるが、
まさに目の奥まで苦いのだ。

目の奥まで苦いって言う表現が的を射ていすぎて
そういう慣用句があるのかなぁと調べた(なかった)。

好きだった人と別れるような失恋を経験したことある人全員が共感できるのではないだろうか。

本当に思い出すと目の奥まで苦い。


情景描写が細かいと言う点では
こちららの歌詞を紹介したい。


そっと薬指を縛る約束を外しても 
ほどいて無くしても
まだ気をつけて服を脱ぐこのクセは
なかなか抜けないな

まず、
指輪を「薬指を縛る約束」と表現している。

指輪という言葉をいっさい使わずに、もうない薬指の指輪に気をつけながら服を脱ぐ場面を鮮明に想像できる。

そもそも指輪がないことについて、服を脱ぐときのクセにひもづけて、歌詞にすることを誰が思いつくだろうか。

私自身薬指に指輪をつけていた経験はないが、この歌詞を聴きながら切なさで苦しくなる。

そしてこの曲の最後の歌詞が

ぼーっとした目の先に歪んで見えてる
本当は涙で見えないただの空


ぐうぅ切ない。

1番のサビの歌詞では


ぼーっとした目の先に歪んだ青い空


「青い空」から「ただの空」になっているんですよね。

ポップなメロディと幸せの象徴である青空と対比して失恋が歌われているけど、この最後の歌詞で青空は涙で見えてなかったのが分かるんですよね。

明るい青空のもとで、少しは失恋の憂さ晴らしができていることを想像したけれど、

青空を見ることすらできない。

切ない。

でも失恋ってそれくらい辛いですよね。
目の奥まで苦いもん。


本当にaikoの歌詞が天才すぎる。
これからもずっと応援してます。

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