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家族との思い出を胸に~売主さんが実家を空き家買取専科に任せた理由~

こんにちは!空き家買取専科の三輪です。

本日は、ご両親が亡くなり空き家になってしまったご実家を迷いながらも、手放すことを決断し空き家買取専科にお任せくださった、売主さんにインタビューをさせていただきました。
1年前までは、お母さまが生活されていたご実家。手放すことに罪悪感や寂しさを抱えながらも、「空き家買取専科さんに任せてよかった」そう言ってくださった伊藤さん。リノベーションが進んだご実家をご覧いただきながら、”実家を手放すこと”についてお話いただきました。

リノベーション中のご実家を見て

三輪)伊藤さん、本日はインタビューのご協力ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
この物件(ご実家)に入るのは、リノベーションが進んでから初めてだと思いますが、修繕された姿を見ていかがですか?

伊藤)正直びっくりしています。
元からあるものをそのまま使ってもらってるところがあるな、と思う一方、畳がフローリングに変わってたり、細かいところを見るとたくさん手入れがされていて、きれいになっていますよね。特に1階は様変わりして素敵になっているなと思いました。

三輪)元から綺麗にされているおうちでしたね。

伊藤)そうですね。私が結婚して家を出てから両親が建て直した家なので、小さい子どもも住んでないのもあって、そんなに傷はなかったかなーと思います。

リノベーション後のおうち

親戚みんなが自然と集まってくるおうち

三輪)こちらのおうちには、ご兄弟の家族や親戚の皆さんが集まることも多かった、なんてお話も以前聞かせていただきましたが、どんなおうちだったんですか?

伊藤)毎年、お盆とお正月は1階に親戚一同が集まって、長ーいテーブルを出して、みんなで母の料理を食べていました。20人くらいは集まっていたんじゃないかなと思います。
毎回、母が1週間くらい前から献立を考えて、前の日から料理を始めて、みんなそれを食べて遊んで帰る、そんな家だったんですよね。
なぜかみんなここに集まっていました。母も人が集まるのが嬉しかったみたいです。子どもたちは、バルコニーでプール遊びをしたり、玄関前で花火をしたりと、遊んだ思い出もたくさんありますね。

多いときには20人も集まったそう。

三輪)なぜだか人が自然と集まってくるおうちってありますよね。そういう場所だったんですねここは。

伊藤)そうですね、母がよく「ここはみんなが帰ってくる場所だ」って言っていました。みんなもそういう風に思っていました。
でも住んでいる人が誰もいなくなっちゃうと・・・”帰ってくる”という気持ちではなくなってしまいましたよね。
家としてはあるけれども、”帰る場所”っていう故郷感がやっぱりなくなってきましたね。寂しいんですけどね。

手放すことを決断したきっかけ

三輪)そんな思いの詰まったご実家を手放そうと、ご決断された理由や当時の思いについても教えていただけますか?

伊藤)やっぱり一番は、ここを維持していく時間や手間がなくなったというのが一番の要因です。私自身の生活や孫の世話、主人のご両親の介護もあるので、なかなかここに通って風を入れたり、掃除をしたりするのが難しいというのが現実でした。
今後ここで生活するという選択肢もなかったので、手放すことを決めました。

三輪)手放す決断をされるというきっかけはありましたか?
なかなか踏ん切りがつかないという売主さんも多くいらっしゃいます。伊藤さんはいかがでしたか?

伊藤)「手放そう」と踏ん切りがついたのは、2022年の9月に大きい台風が来た時ですかね。この家は問題なかったのですが、その時ちょうど色んな事が重なったんです。自宅の方に被害があったり、ちょうどその日に孫が生まれたり、その孫の世話も、家の片付けも全部やらなきゃならない時に、ここの家の手入れまで出来ないってなったんです。
本当に申し訳ないとは思っているんですが、この先何があるか分からないし、やっぱり自分の家の方が優先になってしまうので、その時に「手放そう」って思いました。

自分の中にある罪悪感

三輪)「申し訳ない」というお気持ちをお話されましたが、罪悪感みたいなものはやっぱりお持ちでしたか?

伊藤)そうですね、きっと私は死ぬまで罪悪感があると思います。
だから手放すことを決めた後も、解体して更地にする方法や、第三者に買ってもらって建て直す案など、仲介業者さんから提案いただきましたが、なかなかしっくりこなくて。特に更地にして、駐車場にしてしまうのは嫌だと思っていました。
そんな中、建物を残したままリノベーションしてくださる空き家買取専科さんの”買取再生再販”という案が出てきて、それがいいと思ってお願いしました。

三輪)実際、”買取再生再販”という選択肢を選ばれて、こうしてリノベーションをしてみていかがですか?

伊藤)やってみて良かったです。
家がまだ残っているんだっていう安心感や、自分の中にある罪悪感が少し拭えている感じがします。「手放しちゃってごめんなさい」って気持ちがあったんですけど、家の中で残っている部分も多いので気持ちが楽になっていますね。自分達が住めば一番よかったのですが、全然知らない方でも大切に使っていただければ、それが嬉しいです。

リノベーション前
リノベーション後(キッチンの位置は変えずに扉を外して広々LDKに)

ご家族との話し合い

三輪)こちらを手放すことを決めたとき、ご家族の反応はいかがでしたか?

伊藤)弟がいますが、今は地元にはいません。もちろん、この町も家も好きだったと思いますが、こっちに帰ってくる予定もないですし、私に苦労をかけたくないのか、手放した方がいいんじゃないかと言ってくれたので、踏ん切りました。
ちょっとサッパリしすぎてるかなーと思いつつも、自分たちの生活が一番だし、それを両親は願っていると思ったので家族とも話し合いをして決めました。

三輪)次にここに住んでくださる方が、和やかで幸せな家庭を築いてくれるといいですね。

空き家買取専科の対応やリノベーションについて

三輪)私には言いにくいかもしれませんが・・・・空き家買取専科の対応はいかがでしたか?

伊藤)最初は業者さんを決めたら、その後はノータッチで事が進むんだろうなと思っていたんですけど、取材もあったりしたので、時々連絡をくれて家の中にいれてくれて「ここはこういう風にするんだよ」なんていう、リノベーション中もお話をしてくれたので、ちょっと意外でした。
私も「これ素敵ね」なんて言ったり「いや、ここは残した方がいいわよ」とか勝手に言ってしまって、もう私のものではないのに楽しく過ごさせてもらって完成が楽しみになっていました。

手放してしまうと、寂しさが増していたんですが変わっていく姿を見ていていられたので、前向きに色々考えられる時間にもなって良かったですよ。素晴らしいと思います。

三輪)ありがとうございます。
やっぱり先ほど伊藤さんもおっしゃったように、売主さんの持っている罪悪感とかって、やっぱりなかなか消えないじゃないですか。
そういうお気持ちを、一緒に解決まではいかなくても、少しでも負担を減らせたらなと思っています。

伊藤)そうですね、気持ちに寄り添ってくれたのでよかったですよ。
母が去年までここで生きていたのを思うと、ちょっと早かったかなとか、「ごめんなさい」っていう思いが最後まであったんですが、何年経っても”手放す”という結果になるのであれば、まだおうちが綺麗なうちにお任せできて結果的によかったかなと思います。

三輪)ありがとうございます。これから最後の工事の仕上げをして、新しく住みたいという方を探していきますね。伊藤さんご家族が大切に住まわれたおうちを引き継いでくれる方に、引き渡せるといいなと思います。
伊藤さん、本日はありがとうございました!

ありがとうございました!

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