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「きらい きらい」(詩)

その覚めた眼が嫌い
どこを歩いてきたのだか
長い足指に詰め込まれた泥も
寒い中 口から 鼻から吐き出される
燃えるような白い息も

嫌い
嫌い
言い募る私の
静かにできている手をとり
朝へ連れ立つ
潔さ

それが一番嫌い

あなたが置いていった全て
目に焼け染みた影ばかり
広がるように明けていく
包むように開いていく
朝に
立つひとりの私がいる

きらい

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