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「新芽」(詩)

風に暴かれた いたみが
ぽつ ぽつ と
光を産む

道端に落ちたからと 花を真似して
するりするりと
匂いを放つ

あなたが指を差した
言いがかりのように笑う
孤独を慮っていたのだろう

戻る日を待っていた
涙で胸内の植物は滅んだが
少しも悔いは残らなかったよ

いたみに いつかは辿りついた種が
新芽の双子を生むって
それが夢だ

って、言ったなら
本当に 笑顔になったかもしれない
孤独も溶けながら

よく似た笑顔が
芽吹いたのかも
しれなかった のに

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