見出し画像

「かたとき」(詩)

片割れは死んでしまった
今はもう あとかたもない
えぐられた山は やがて 緑に落ちる
えぐられた胸は はびこるものを許さない

半分の視界
半分の自由
ひとりきりの日々
悲しみはいつでも 一人分だ

片割れと出会ったとき ひとつを知り
香とぁれと過ごす中で ふたりに満ちた
どちらからも呼ばないまま
まぶたがおちてくぼんでかわいて 消えた

名前が影を残すだけ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?