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「たつまき」(詩)


誰も名を呼ばない
静まった地を踏む
足裏はひとつ
あなたの半分
わたしの爪先
あとは淡い透明の
先は先へといきたがり
光は遊べと端々を叩く

名前は意味を失われ
飛沫も変わりゆけぬ宙の空
追いつくことの速さを求めて
光は闇を灯す

あなたはわずかな瞳の欠片の色を残し
わたしは唇のひとつのしわの色を残した

どこまでもどこまでも枯れてゆけ
どこまでもどこまでも朽ちてゆけ
改まったところで芽吹く
新鮮な一刀を突き刺す

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