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「あやまって、くいしばる」(詩)

いちばんさいしょに あやまることで
たいしたあやまりでもないことを
たいそうなことばであやまることで

わたしは わたしの 何をまもっているの?
わたしは わたしの 何をまもれているつもりで?

それなのに あやまって
あやまって へらへらして
そうして ちいさなあたしをじぶんでおこして
おわらせて それからのあと

ひとりでくいしばっているのは なぜ?
その歯をいためて みらいのわたしにもあやまってよ

ひくつに おもわれていないか
かげんを きにしているぐらいのきもちで
あやまっていることなんて
なんにも なめらかにしない
なんにも とどかずに
あいてに小さなとがりか にがみをのみこます

(かもしれない)
ならば

どうせ くいしばるなら
いっそ ていあんの勇気を
いっしょにかんがえるどりょくを
ふりしぼるために 噛みしめろ

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