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「くるもの」(詩)

雨が来る
星も
夕焼けも
数多が駆けていく

羽はやがて力尽き
残された躰は
分数の中に溶けていく
その手を逃れることは魂にもできない

光が来る
闇と回りながら
悲しみと
哀しみの双子といっしょになって

愛が来る
雨の矢のように真っ直ぐに
唯ひとつにめがけるのか
あらゆるものに降り注ぐのか

決めかねているうちに
来る

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