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「残って、見送ったことを気付く」(詩)

思いもよらず
少し長い物語の背を 見送ってしまったことに気付く

ああ あれは 物語として
私の地面をはなれた、と

そして同時に
私がどれほど物語に守られて
自立の形をとれていたのかを知る


何もない地面に
自分の足だけが立つ

これがさみしいだと
私はこみ上げてくる色の波に
必死に 見送った背を思い返している


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