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詩と祈りと

「からだとなみだ」

おなじ布団の中に居て
わたしができるかぎり
なんのこともないように
日常を彩っているものであるかのように
あなたの躰を触るのを
あなたは有らん限りの心で耐え
晒していてくれた
痩せさらばえた胸の内
なんてやさしくうつ音よ
私はいつのまにか泣いており
あなたが私のその泪を撫で
あたたかい
あたたかいねぇ

笑ったのでした




これは、
この詩は、
本当だったら中編くらいの長さになる連作小説のなかで起こる場面を
詩のように書き起こしたものです。

この詩を、
この詩だけを読んで、
親子のようだと言ってくださった方もいましたが、
説明がなさすぎることで「私」への怒りを感じる方もいました。

私の完全な力不足です。

それでもこの浮かんだ場面、
本当は長い年月、
毎年、とある一日を費やして書いてきた小説の、
ふっと浮かんだ場面をどうしても描き留めておきたかった、
私の我儘です。

これから、
その小説を整理して、
ひとつの、またはやはり連作短編のかたちを残して、
書いていこうと思っています。


そんな書く前のお祈りをひとつ。

「どうか書けますように。
 どうかかき上げられますように。
 どうかいいものを書けますように。
 やさしく
 あなたの貫いてくれる
 そんなものが書けますように」

私はお祈り好きです。
書く前はいつもお祈りです。
わたしよどうか書けますように。

あなたは「なみだとからだ」をどんな詩だとおもいましたか?
よければ教えてください。

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