「月ノ光とわたしの頬」(詩)
月の光りが香る
眠りかけた私のまぶたに
明るい黄色が
ふわりふわりと 落ちて 撫でる
遊びに誘ってくれて ありがとう
私の指は くたくたで冷たい
どうか しっかり握っていて
人間っておかしいの
か弱くて つかれやすくて 図太いよ
こんなに明るいのに ちっともあたたかくない
月の光りに ちょっと似ている
ベッドの底で 会いましょう
または
広々とした天幕の向こう側で
まぶたを忘れた姿で 向き合いましょう
あしたが 風で捲れ上がるまで
たちまちの秘密のなかに隠れて
輝く月のにおい