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札響×NHK北海道 Music In The Best Position (by 蔦谷好位置) 公開収録 (2022.3.1)

【最初に】
幸運にも3/1の収録に行けたので、その夜の感動をまとめた素人の感想文(3/17(木)10:00am現在、NHKプラスで70分短縮版は、駒津さんまで観て、生の収録との違いなど、文章内に追記、修正

記事末尾には3/2の蔦谷さんのインスタライブ(3/1の舞台裏のエピソードなど)、インタビュー記事(プロデューサーの仕事、母校凱旋に関する2つの記事)、2022年4月の番組情報など追記。
本公開収録については、3月9日付朝日新聞電子版(有料記事)「Jポップとクラシックが融合 蔦谷好位置さんと札幌交響楽団が共演」や同日付北海道新聞夕刊(紙媒体のみ、写真2枚入りの大きな記事)で紹介されている。
(最終更新日 2022年3月17日)

--- 以下より本文 -----

蔦谷好位置さんがプロデュースするジャンルを超えたコンサートピアノは角野隼斗さん、指揮は藤岡幸夫マエストロbeat boxerのSHOW-GOくんも、miletさんやAwesome City Clubなども出演するという魅力的な内容だったので、抽選に申し込んだが、落選した。しかし、行かれなくなってしまった方から直前に入場整理券を譲って頂くご縁に恵まれ、運良く公開収録に行けた(ヘッダーは終演後自席から撮影)。

公開収録は3/12(土) 10:05~11:15 NHK総合テレビ(北海道内)で放映予定(放送用プログラムはこちらの番組表を参照)。放送後NHKプラスで1週間配信される(3/19(土)11:15amまで)。番組は70分のため、公開収録130分(休憩時間ハーフタイムショー含む)の約半分にはなるが、生の感動を振り返るのが楽しみだ。

以下(角野さんのファンの立場で参加した)私が印象に残ったことをざっと書いた日記的感想文。最初から最後までほんーーーとに楽しかった!が、全てについて細かく感動を書き綴ることは難しいので、断片的な内容になっている。

開演前 - プログラム概要など

開演前に得ていた情報は以下のリンクに記載されている内容のみ。当日配布されたプログラムには、出演者情報(写真だけの方々も)やセトリの一部が印刷されていた。

関係者からのコンサート前のツイート

コンサート前日2/28(月)昼過ぎに角野さんから復活ツイートが来た
札幌に行けるようになって良かった良かった!

同日夕方、藤岡マエストロから楽しそうなツイートが来て復活した角野さんの笑顔も!

当日3/1の朝にはプロデューサーの蔦谷さんが「楽しくなるぞ」と期待させるツイート(笑)

いざホールへ

当日、新千歳空港到着後、JR快速エアポートで札幌駅に向かい(途中雪が降り始め、テンション上がる)、ホテル等で諸々の用事を済ませて地下鉄で中島公園駅に向かった。今夜は平均よりは暖かいようで、粉雪ではなくみぞれなので、服も髪も濡れてしまい寒くなってきたため、傘が必要となり急遽調達した。

中島公園駅からKitaraホールまでの道のりは雪道ウォーク含めて慣れたもの(笑)。それもそのはず、約1ヶ月前にも札幌を訪れたためだ。

中島公園駅からKitaraホールまでの道
(左上→左下→右上→右下へ)

プログラム 印象に残ったこと(断片的)- 角野さんの出番を中心に・・

開演時間になり、MCのNHKアナウンサー、大河内さんが登場。大河内アナの掛け声で、演奏終了後を仮定した拍手の練習が3回(!)行われた。音量確認や調整が必要らしい。

観客席は「まん延防止等重点措置」期間中であることを考慮してか、もともと半数の座席しか開放しなかった模様(座席数は最大2,008席)。さらに諸事情で来られなくなった方々もいるのか、ざっと見る限り、座席は半数未満しか埋まっていなかったように見えた。特に舞台の目の前のブロックは人がまばらだった(前から3列目までが空席だったのは、歌パートの飛沫感染防止か?)。

セトリや角野さんの出番は、藤岡マエストロの終演後のツイートの右下(台本の一部?)を参照。こちらには角野(+SHOW-GO)ファンから見て大事な点が含まれていないので、後ほど触れる。

冒頭で今回の企画のタイトル、「Music In The Best Position」のエピソードがシェアされ、蔦谷さんの下のお名前「好位置」から取ったことが説明された。名に恥じない活動をされている蔦谷さん、素晴らしい!

マエストロ藤岡と札幌交響楽団(以後、札響と略す)によるビゼーのカルメンの演奏の後、下手から蔦谷さんが再登場し「これからスーパーピアニストをお呼びします」というと、角野さんが上手から颯爽と現れた。黒の上下に白い立襟のシャツ姿。髪も短くカットされたようで爽やかさが増した感じ。すっかり快復した様子で、姿を見て安心した。

蔦谷さんから見どころ聞きどころを問われたところ、角野さんは「札幌交響楽団の皆さんとの共演は初めてで楽しみです。今日の蔦谷さんならではのジャンルにとらわれない取り組みは、自分の活動ともシンパシーがあり、楽しみです」といった内容を返していた。

蔦谷さんは「角野さんはショパンを弾く一方で、ジャズもPOPsも何でもいける。今日は色々な場面が見られます」といった言葉を加えた(以下の()内の数字は、角野さんの登場回数)。

(1)ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 ショートver.

演奏に先立ち、角野さんからは「本来、24の変奏曲で、第18変奏は主題を反転させたものとして大変有名です。普通に(通しで)弾くと20分くらいになりますが、今日はショートバージョンでお届けします」といった聞きどころ解説があった。

序奏から始まり、第3、第18変奏が演奏された。冒頭の入りから角野さんは煌びやかな音色を響かせ、マエストロと札響との息ぴったりだった。第18変奏のパートは真に美しかった。Kitaraホールで豊潤な響き(残響)に酔いしれた。ショパンを弾けばショパンが似合い、ラフマニノフを弾けばラフマニノフが似合ってしまう角野さん。

私の席はピアノの大屋根側で、どちらかと言うと音が聞こえにくい側だが、Kitaraホールの音響のお陰で、高音域の透明感のある微弱音も、低音域の太い弦のような音色も耳に心地よく届き、ショートver.でも至福の時を味わった。

私の席は本noteのヘッダーの写真の眺めだったので、角野さんとマエストロの表情が非常に良く見え、2人がアイコンタクトを交わすたびに、私までそれに応えるが如く頷いてしまい、まるで演奏に参加しているようなドキドキ感を味わった。

弾き終えた角野さんは「時間があれば全部弾きたかったです」とちょっと本音も漏らした。私もフルで聴きたかった!3/19のラフマニノフのコンサートが楽しみになった。

【3/19追記】以下は角野さんが良く聴いているMatsuevの演奏(2013年)(3/19のラフマニノフの川崎公演後の夜のラボ配信でMatsuevの話が出た)。

(2)Like Falling Stars

蔦谷さんが再登場し「今回のテーマはジャンルを超える」ことだと話した。

上手からSHOW-GOくんが有線マイクを引っ張りながら登場した。蔦谷さんから、human beat boxを簡単に紹介した後、SHOW-GOくんからも札幌出身だが、昨年京都に拠点を移したといった自己紹介をし、蔦谷さんにリクエストされて少しbeat boxを披露してくれた。

パガニーニを弾き終えて舞台にいたCateenさん、SHOW-GOくんのbeat boxに合わせ、身体を少し揺らしリズムに乗っていた(笑)(3/17追記: NHKプラスでは、このCateenさんは映っていなかったww)

Cateenさんは「(YouTube)めちゃくちゃ見てます。ちょーカッコいい。1年くらい前に蔦谷さんに紹介して貰って、いつか共演したいと思っていたら、まさかこんなコンサートホールで(共演が叶って)嬉しい」とSHOW-GOくんに話しかけた。Cateenさんはどんな時(公開収録中)も、嬉しさを素直に言葉にするところ、すごくいい(褒めている)。大河内アナも「ここから(クラシックを弾いていた角野さんから)Cateenさんになってもらう」と、2人の共演、マエストロ、オケによって生まれる化学反応が楽しみでたまらない表情を見せた。

SHOW-GOくんのLike Falling Stars を、Cateenさんのピアノと札響でコラボしたバージョンは、リズム(beat)の層の厚みが増し、より立体感のあるハーモニーが生まれ、観客席もワクワクしているのが空気で伝わってきた。

Cateenさんも、SHOW-GOくんのbeatに身体を揺らして合わせ、もうノリノリ。元ドラマーの血が騒ぎ、penthouseの時のCateenになっていた。ラフマニノフの角野隼斗からの変わり身が速い!

こちらはピアノの大屋根が閉められた状態で演奏されたため、Cateenさんのノリノリの表情がよく見え、私も自然に足や身体が動いてしまった。

演奏を終えたSHOW-GOくんは(いつも1人でパフォーマンスを行うからか)ピアノと、更にはオケとの共演は、新鮮で楽しかったと話していた。beat boxとオケのコラボは世界的にもレアだったのではないか。

個人的には、SHOW-GOくんとCateenさん(或いはpenthouse)にずっとコラボして欲しかったから、この初の化学反応の場に居合わせられたことがとても嬉しかった。

この後、Cateenさん、SHOW-GOくんは上手側に姿を消し、SHOW-GOくん同様、北海道出身の若手ミュージシャンのFurui Rihoさん、駒津柚希さん(TVの歌唱王などに出演経験あり、現在北海道で活動中)が、オケと、蔦谷さんのピアノに合わせるバージョンも含め、2曲ずつ披露した(3/17追記: NHKプラスでは、Furuiさんと駒津さんの歌は蔦谷さんのピアノとのコラボがない方が選ばれていて残念だった・・時間の関係かな?)2人ともオケとの共演は初とのことだが、そう思えない素晴らしいハーモニーを響かせてくれた。

なお、蔦谷さんが早い段階で、パーカッションの朝倉真司さんを紹介していたが、前を向いて歌うシンガーはマエストロの指揮が見えないため、歌い出しなどのタイミングを伝える役目を担っていたようだ。

特に駒津さんの「愛を込めて花束を」(蔦谷さんプロデュース)は私も耳馴染みがあり、駒津さんが気持ちを込めて歌い上げていく姿が印象に残っている。
【3/9追記】メゾンスミノで、角野さんが、「愛を込めて花束を」がすごい好きと話していた!

(3)休憩時間 ハーフタイムショー "即興"

20時少し前に前半のプログラムが終わった。大河内アナがハーフタイムショーをしたいと言い、蔦谷さんが「ここまでクラシック、POPs、カバーを聞いて頂いて来たが、即興も聞いて頂きたいと思います」と言って、SHOW-GOくんとCateenさんを舞台に呼んだ。

上手から登場した2人を前に「彼らは昨日が初対面だけど、即興の共演の無茶ぶりをしたい」と(いったようなことを)話した。当人たちも突然振られて、舞台にやってきた雰囲気で、本当に何の打合せもしていないのだと思った。

黒い衣装の上に丈が長い赤い上着のSHOW-GOくんが舞台の真ん中に立ち、アドリブでbeat boxを始め、Cateenさんがそのbeatに合わせて、少しずつ音を添えていく感じで進められた。SHOW-GOくんは、ほぼ前を向いているので、私から見たら、どちらかと言えば、CateenさんがSHOW-GOくんの背面の動きやbeatに合わせにいっている印象を持った。

その内、Cateenさんもbeatに乗ってきて、ピアノの音量を上げていき、お互いの阿吽の呼吸で絶妙な掛け合いが繰り広げられていった。お互いに邪魔しない絶妙なリズム、ハーモニーを作り出しながら、時に拍子を変え、盛り上がっていった。「いったいどこまでいくんだろう?」とドキドキして聴いていたが、ピアノ側から、だんだんとスローテンポになり、ピアニッシモに落としていって、それがSHOW-GOくんにも伝わったかのようで、息ぴったりで演奏をしめた。スリリングな展開、カッコいい即興演奏に、Kitaraホールは熱気に包まれ、大きな拍手が起こった。

終わった後、興奮気味のCateenさんが「終わり方すら決めていなかった(笑)(でも上手くいって良かった!という表情)」と言い、SHOW-GOくんと目を合わせ、2人とも「楽しかったね」という達成感のある表情を見せた。以下は、SHOW-GOくんのツイートに蔦谷さんが被せてきたツイート。

コンサートの盛り上がりはこの日何度もあったが、このハーフタイムショーは1番の盛り上がりだったのではないか!と全て終えてから思った。

ほぼ前を向いていたSHOW-GOくんに、Cateenさんが合わせていくすごさを生で見て、改めて感動した。もちろん、SHOW-GOくんの即興もすごかった!口からなぜ、あんなに沢山の種類のbeat音を出せるんだろうか。

中島公園のKitaraホールで、3月1日、20時ごろ、角野ファン・SHOW-GOファンならずとも、トイレ休憩に立ち上がれない事件が発生したことを記録しておく(笑)

余談: ふみくんがSHOW-GOくんとコラボした話

(4)Fly High

後半プログラムは(ツアー中に札幌に駆けつけた)miletさんの登場で再開(3/2の蔦谷さんインスタライブで聞いたところ、彼からの依頼で快諾)。inside youFlare(MVは3/3公開)を、蔦谷さんのピアノと札響と共演した。miletさんの歌、バックにオケがいても迫力変わらず、華奢な身体から発せられる歌声はホールによく響いた。やっぱりカッコいい!

2曲を終えた後、蔦谷さんがかてぃんさんを再び舞台に呼んだ。私はTHE FIRST TAKE (TFT) が念頭にあり、かてぃんさんとmiletさんの共演(生演奏)を期待していたから、この展開は嬉しかった。

下手からかてぃんさん登場。歌い終えて舞台に立っていたmiletさんに、かてぃんさんは笑顔を向け、(3/17修正)胸の低めの位置で手を合わせて小さく会釈した(私の席からは手を小さく振ったように見えたがNHKプラスで見直したら、前からの画像では、手を振ってなかったので訂正)(このかてぃんさんがチャーミングすぎて私がにやけてしまった)。公開収録中だけど、TFTで2回共演した間柄の仲良し感が垣間見え、微笑ましかった(2人のTFTはこちら)。

今回のFly Highはオケも加わった豪華版で、迫力があったし、大変華やかだった。ピアノの大屋根が閉められていたため、オケの音量が大きくなっていくと、残念ながら私の席からかてぃんさんのピアノは良く聞こえなかったが、すごく楽しそうに身体を揺らしながら、リズムをとって、miletさんやマエストロを見ながら弾く姿から、TFTの動画も思い出し、ピアノから紡ぎ出される音色を感じ取った(ピアノの中にマイクを入れていたから、TV放映時にはピアノの音色も聞こえるのだろうと期待したい)。

miletさんはオケとの共演は夢だったので、夢が叶い、楽しかったと話していた。以下は終演後のツイート。

(5)勿忘

miletさんの次は、Awesome City Club (ACC) の3人が白で統一したモダンな衣装(写真は蔦谷さんのインスタの投稿の2枚目にある)で登場し、舞台が一気に華やいだ。ceremonyOn Your Mark(蔦谷さんプロデュース、2月21日リリース、リンクのMVは3/4に公開)を披露した。オケと合わせるため、ギターはいつものエレキではなく、アコースティックを持参して弾き語っていたのが新鮮だった。演奏後、atagiさん(ボーカル、ギター)が「オケとの共演により、僕の中の新しい扉が開きました!」と話していたのが、印象的だった。

その後、蔦谷さんが出てきて「かてぃーん、かてぃんって今日は何回呼ぶんだ、僕は」と自分で自分に突っ込みを入れ、かてぃんさん、本日5回目の登場(笑)今日はかてぃんさん、オケとのスペシャルコラボ。ACCは「(かてぃんさんの)YouTube、みんなでよく見ていました」とかてぃんさんに話しかけ、かてぃんさんは嬉しそうだった。

勿忘はpenthouse ver.は、アカペラver.のため、かてぃんさんは参加していないが、ACCとここでコラボできて本当に楽しそうだった。かてぃんさんがピアノで参加すると、ACCの歌がエレガントになる気がした。歌を引き立てるのが本当に上手い。こちらも冒頭以外は、かてぃんさんのピアノが少し聞こえにくかったが、本当に楽しそうな表情でピアノを弾いていたので、その姿から奏でられている音を想像しながら楽しんだ。

以下はACCの勿忘のMV(2021.1.27に公開されて、5,431万回再生😳)

【3/6追記】ACCの3人は、3/2のGOGO RADIO(ゴゴラジ)に13時15分前後から電話でゲスト出演しており、そこで3/1のコンサートの話をしていたので、その一部を残しておきたい。

昨夜は、オケを背負いながらクラシックとPOPsの融合というテーマだった。リハは前日に2, 3回合わせただけだったので(当日は)緊張感もあった。
(普段)イヤーモニター、耳にモニターする機械を付けているが、(オケと合わせる時は)生音を聴きたくて、少し外した。無茶苦茶リッチな音がしてしあわせだった。

【3/12追記】ACCが3/12PMにツイートで宣伝していた。

(6)ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番Op.18より3楽章

コンサートの最後は再びクラシック。蔦谷さんが「ラフマニノフの2番と言えば、第1楽章が有名ですが、なぜ第3楽章を選んだのですか」と質問したのに対し、角野さんは「第3楽章は最後、ハ長調で終わるので、コンサートをHappyに終わらせたいと思って選びました」と答えた。音楽で人々にHappyを届ける使者、さすがの選曲ならぬ選楽章(注: 第1楽章は短調)。

私は2018年春、角野さんがPTNA特級に出場されていた時にタッチの美しさ、表現力の豊かさに惹かれてファンになり、特にラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の美しいタッチと音色の虜になったが、これまで角野さんのラフ2の生演奏を聴く機会に恵まれなかった。

今回、第3楽章だけでも、藤岡マエストロ、札響との共演で聴けて感無量だった。冒頭の旋律は第1楽章から来ていて、その後は1、2楽章からのモチーフも色々出てくるため、3楽章は全楽章のエッセンスが盛り込まれていて、私には大変嬉しかった。カデンツァもその後のオケとの盛り上がりも圧巻の演奏だった。

角野さんのラフマニノフの生演奏をようやく聴け、大袈裟ではなく今日まで生きていて良かったと思った。まさか、今夜、ラフマニノフの2曲のハイライト版を聴けるとは思っていなかった!

第3楽章は23’58”から。

雑感 (更新中・・)

蔦谷さんが企画したクラシックとPOPsを融合させようという野心的なプログラム、ゲストもセトリもバラエティに富んでおり、前半の北海道出身の若手の音楽も後半のミュージシャンのパフォーマンスもそれぞれに楽しく、全く飽きることなく、2時間のコンサートはあっという間に過ぎた。

さまざまなミュージシャン(オケのメンバー含む)の登場により、ジャンルを超えて音楽を楽しむということを肌で実感できた。特に角野さんは、POPsのシンガーと(クラシックのイメージが強い)オケが合わせる場面にたびたび登場し、物理的にもその間に座り、双方をつなぐ役を担っているようにも見えた。それは蔦谷さんが、角野さんをこの企画に誘った時に期待していたことのようにも思えた。

藤岡マエストロは8割くらいのプログラムで指揮を振り、クラシック以外もジャンル問わずにオケを引っ張っていて、素晴らしかった!札響の演奏も本当に素晴らしかった。今日座った席のお陰で、普段あまり見えない色々なパーカッション、演奏者がよく見え、パーカッションパートを視覚的にも楽しめた。

SHOW-GOくんのbeat box、Cateenさんとの即興パフォーマンスは本当にカッコ良かった!インスタのストーリーで、CateenさんはSHOW-GOくんとのセッションが楽しすぎた、またやりたいと書いていたので、何らかの形でコラボを披露して欲しい。

そして、角野隼斗、かてぃん、Cateenの3つ子は七変化以上の変化と進化を見せてくれ、圧倒された。茶目っ気ある表情、飾らない自然体のトークも、いつもの角野さんらしくて和ませてもくれた。しかし、2時間の間にラフマニノフを弾いたり、beat boxに合わせたり、POPsを弾いたり、、、都度切り替えて対応する能力、なかなかできることではないと、改めて角野さんのすごさを目の当たりにし、上手く言葉にできないが、今日も素晴らしかった!!!

The Music In The Best Positionは、今日の出演者の皆が奇跡的に札幌に集結できたからこそ、成功を収められたと思った。この成功は、プロデューサー蔦谷さんの企画力、出演者の選定と動員、本番まで引っ張ってきたリーダーシップによるところが大きかったと感じた。ここに至るまでにはさまざまな経験を積み、努力してきたのだと思うし、蔦谷さんのプロデューサーとしての集大成とも言える舞台だっただろう。そんな晴れ舞台に、角野さんと藤岡マエストロもいて、一緒に舞台を創り上げていく大事な役を担い、私は観客として一体感を味わえ、忘れられない夜になった。

藤岡マエストロのまとめが秀逸なので再掲したい。最初に角野さんを取り上げて大絶賛している。

【追記】3/2(水)夜の蔦谷さんのインスタライブ (50分位)

印象に残ったことのうち、主に蔦谷さんの思いや角野さんに関する話を残したい(他のアーティストさんについての言及は文章中に可能な範囲で埋め込んだ)。書き起こした訳ではないため、細かい部分の表現は、発言そのままとはならず、正確性に欠けるかもしれない。

●Kitaraホールの座席は2,000だが、まんぼう中でもあり、900しか開放せず、それに対し7,000の応募があったらしい。ものすごい倍率だった。

●かてぃんはPOPsもクラシックも弾くが、違う脳を使うんだと思う。

●かてぃんと僕はリトルリーグとメジャーリーグのトップくらい差があり、彼のリトルリーグ時代よりも僕はピアノが下手、彼の小学生時代より弾けない。それぐらい彼はもう上手いのに、ラフマニノフ(のピアノ協奏曲の)3楽章を、ずーーーーーーっと練習していた。(コンサートの前日)僕は先に帰ったが、角野さんは残って練習していた。当日も早く来て楽屋で練習している。イチローもそうだけど、(角野さんは)ものすごい努力をしている。努力しているというか、最高の演奏をしたい、自分が楽しみたい、皆に楽しんで欲しい、と思っていたんだと思う。

●ショパンはコスパがいいらしい(ピアニストには弾きやすい)。角野さんによると、ショパンと比べるとラフマニノフを弾くのはすごい難しいらしい。ラフマニノフの2曲の選曲は角野さんが決めた。パガニーニは僕が言ったかもしれない。半年くらい前にZoomで会議をして決めた。僕はこの企画の準備を9ヶ月前からやっていた。オケ版への編曲作業は、僕だけじゃ無理だから、長橋さんにも手伝ってもらった(関連ツイート)。

●チケット代、普通だったら、万(円)を超えるだろう。アーティストの招聘代や宿泊費など。NHKだから(無料で)できたんだと思うが、Kitaraホールも札響も、miletもACCも、角野も、マエストロ藤岡さんもスケジュールが合ったのが本当に奇跡的だった。

●SHOW-GOくんはクラブでパフォーマンスをするのが通常だが、パイプオルガンを響かせる設計のKitaraでやるのは色々難しかったと思うが、引き受けてくれた。角野とのコラボ、本当に楽しかったみたいだった。

●他のアーティストたちも、普段はクリック音など聞いて演奏したりしているのに、それがなく、オケと合わせるというのは難しさがあったと思うけど、みんなやってくれて、楽しんでくれて、僕も嬉しかった。ACCのatagiさん、新しい扉が開いた気がするって言ってて、そういうの、僕がやりたかったことだった。

●僕は角野とSHOW-GOの両方のファンで、それぞれに紹介していた。2人を実際に引き合わせ、共演して貰えて本当に良かった。

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かてぃんさんは、才能とセンスがあるだけではなく、見えないところで、ものすごい高い集中力で、ものすごい努力をしているのだと改めて尊敬の念を抱いた。

【3/6追記】
今回はプロデューサー蔦谷さんの企画力、プロデュースのセンスにも圧倒された。彼のインタビュー記事(取材は2021年10月ごろ)が札幌市民交流プラザが発行するWAVE TIMES vol.18(2/20)に掲載されていた。該当記事「音楽を操る、プロデューサーという視点」はp.9-10の見開きにある。これを読むと、蔦谷さんの過去のさまざまな努力、苦労が実って、3/1の企画に繋がったことが分かって胸が熱くなった。

【3/8追記】上記の記事にある母校凱旋については、NHKのインタビューの文字起こし版が以下にあったので貼り付けておきたい。小学生に話しかけられた言葉が温かくて優しい。

また、Sony Music Artist Inc.のHPより以下の番組情報が掲載されていた。NHKプラスでも2週間ほど配信がある模様。

■4月8日(金)19:30~ NHK総合テレビ(北海道内)
「北海道道蔦谷好位置~ふるさと札幌とともに~」
蔦谷好位置さんが生放送に出演するトーク番組です。今回のコンサートのダイジェストも紹介。

蔦谷さんのインスタ投稿記事には、当日の写真(3/2)、超抜粋動画(3/3)がUPされている。

【3/9追記】改めて見直したいメゾンスミノ: ゲスト/ 蔦谷好位置さん

角野さんの活動が過去に例がない。ピアノの可能性を広げている、と蔦谷さん、角野さんを大絶賛し、YouTubeもいつも見てる、角野推しだと言及(笑)

NATSUMONOGATARIの収録のエピソードなど話している。

ショパコン予備予選について、蔦谷さんから聞かれて、角野さんは「人生で1番緊張した」と。蔦谷さんに対し、再現芸術について意見を聞いている。同じピアノで同じ曲を聞いて、どう思うか。角野さんは、音色、手に持つサウンドが大事と強調。蔦谷さんに、編曲に通じることがあるか、を質問したところ、イントロを何パターンも作り、可能性を縮めたくない、アーティストが試したいことは試し、アーティストに気に入って貰いたい、と蔦谷さんは答える。

(再現芸術と編曲の世界は一見全然違うけど、音を奏でるアーティストが出す音、作り出すハーモニーにどれだけ研究を重ね、気持ちをこめるか、で、個性を出していける、ひいては周囲を魅了できるのかと... 改めて奥深い音の世界について考えるきっかけをくれた)

トークの最後には、角野さんに促され、流す曲目を蔦谷さんが話している「8/4リリースのドラマ『ハコヅメ』の主題歌、miletのordinary days」と!!
こ、こ、このラジオのO.A.の約半年後に、The First Takeで、miletさんとコラボすることになるとは、この時、誰が想像できただろうか。
蔦谷さんとの出会いが、TFTでのmiletさんとのコラボのきっかけになったのかなぁと、伏線を回収したような・・気持ちになった。

●角野隼斗&蔦谷好位置(音楽プロデューサー )ゆず『NATSUMONOGATARI』でのコラボ🎶 「角野隼斗は華麗だな」/メゾンスミノ 
(2021年8月11日O.A.)

(終わり)

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