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コラムの裏側 Another Story       試合後の歓声、W杯の醍醐味を教えてくれたチリ代表      

https://the-ans.jp/photo/354142/

今日は日本代表の初戦、チリ戦後のコラムより、Another Story。


昨日お伝えしたとおり、カメラトラブルによりヒーヒーハーハーの状態で初戦を乗り切った後のこと。

​カメラマンの控え室では記者もフォトグラファーも必死の形相で原稿や写真の送信に明け暮れていました。その最中、「Chi Chi Chi Le Le Le, Viva Chile!」の大合唱が始まった。

試合終了1時間ほど、まだまだ送信作業は終わってなかった。それでもそのあまりにも楽しそうな声に、私はいてもたってもいられなかった。

プレハブ小屋の薄い壁越しに伝わってくる歓喜、ドアを覗くと赤いポロシャツを着たボランティアたちが歓声を上げていた。セキュリティーの男性に「入っていいか?」と尋ねると、「もちろんだ」と笑顔を見せた。こういうノリのいいところは欧米人らしくて好きだ。

​部屋の奥へと進むと、白いシャツを着た体格のいい男性たちが歌い、踊っていた。そのリズムに合わせて手を叩くボランティアたち。最初はその男性たちがチリの選手だとは気づかなかった。

​ほんの1時間前までピッチで体をぶつけ合っていた男達が、こんなにも爽やかに踊れるのか? 控え選手達かな? と思ったが、顔を見ると生傷があちこちに。それはまさに試合に出ていた証だ。

​疲れた顔を一つも見せず、ボランティアの手拍子に合わせて踊る選手たち。そこには言葉を超えた心と心の交流があった。ここにいるボランティアたちの心には、きっとこの景色が深く刻まれるだろう。

​羨ましい。誰もが幸せで溢れるこの景色に心の底から感動した。

​これがラグビーだ、これがワールドカップだ。チリ!最高だ!

​それとともに、なぜ日本代表はこうした交流をしないのだろうかと疑問を持った。姫野やリーチ、五郎丸はW杯開幕前に他国の文化と触れることの大切さを話していた。(コメント欄、五郎丸氏のX参照)

​今こそ、その時じゃないのか?

​街のレストランでご飯を食べることや、お土産を買いに行くことだけじゃなく。こうしてラグビーW杯という大会を支える人たちとの交流こそ、真の意味での他国や異文化へのリスペクトじゃないのか?

​勝利に水を刺すつもりはなかった。だから、自分には自分のやり方でW杯の醍醐味を伝えたいと思った。

​この景色を見た日本人は私一人。でもこうしてメディアを通してたくさんの人にその景色を知ってもらえる。これこそ自分が伝えたい景色だ。

W杯でイワモトアキトがやるべきことが見えた気がした。

ボランティアたちに拍手で送られるチリの選手たち
トゥールーズの街角で
なぜか阪神タイガースのユニフォームがあった

街中にラグビーの風景が飾られていた

オレンジ色の街
空が広いところがトゥールーズのいいところ

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