波野發作

頭の上から足の先まで、本読みで物書き

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マガジン

  • NovelJam 2019' 参戦 / 観戦記など

    • 98本

    このマガジンには「NovelJam 2019' [dash]」の参戦記や観戦記などをまとめていきます。「NovelJam 2019' [dash]」は、2019年11月2日から3日に三鷹で開催します。公式サイトはこちら。 http://www.noveljam.org/ #NovelJam #ノベルジャム

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阿賀北NovelJamついにゴール!!123

昨年10月に始まった阿賀北NovelJamがようやくというかついにゴールを迎えた。厳密にはまだゴールではないが、発売にこぎつけて一区切りとなったので、少し状況報告などしたいと思う。ぶっちゃけ宣伝だけど。 阿賀北NovelJamって何?  阿賀北ロマン賞と違うの? という向きも多かろうと思うのでざっくり説明しておくと、昨年まであった阿賀北ロマン賞が形を変えて「阿賀北ノベルジャム」になったものだ。 本家ノベルジャム的に言うと、NovelJam主宰メンバーだった松本准教授が新潟の

    • 第1回阿賀北ノベルジャム参戦記

       HON.jp理事のまつもとあつしさんが新潟の敬和大学に赴任された縁で、NovelJamの基本理念であり悲願でもあった「地方開催」が実現した。本家(?)第4回でPを担当した自分もお手伝いする予定だったのだが、深刻な人員不足の補填として不肖わたくし波野發作も再び「編集者」として戦地に赴くことになったのである。ここまでだいたい2020年9月。 簡単にここまでのNovelJam参加実績を自慢しておくと、第1回〜第3回まで、編集・デザイナー・編集のロールでそれぞれ参加し、受賞数8(

      • セルパブ短編集サルベージ館

        ぼくは「Kindleダイビング」という遊びを提唱している。Kindleの深海に潜っていろいろな書物を探し出して拾い読みするという高尚な遊びである。 以前はどこまでのランキングが辿れたので、2万位以下の深海までどんどん潜ることができたのだけど(海底には分厚いAllAboutの沈殿層があるが、その中にもお宝はある)、今は101位以下には光が届かない。もっとも何万位までランキングをたどり続けるような変態がオレの他にはいなかったので、その機能にニーズがなかったのかもしれないというか、

        • 宇宙イナゴ

          BFC2に出したはずだけどTCP/IPが宇宙イナゴにやられたみたいで届いてなかったかもしれないヤツ。 宇宙イナゴ  それに予兆などはなかった。〈宇宙イナゴ〉は光速の九九%の速度で地球を襲い、さらに加速して遠ざかっていった。宇宙イナゴは生物ではなく、電荷を食う超常現象である。プラス電荷の澱みに吸い寄せられ、電荷を奪い、去っていく。前世紀の初頭から物理学者に予言がされていたが、そもそも予測も予知も予防もできないから、人々は考えることを放棄していたのだ。  もしも、電荷が奪われる

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        記事

          あきたん2020・テンベスト短編集

          天高く君肥ゆる秋。何を食べても美味しい季節ですね。 さて、この秋は神保町ではなにもないし、家から出ると家族がやいのやいの言ってきたり来なかったりでなにかと不便を抱えていることでしょう、ということで、「セルパブ秋の短編集フェア」を開催しました。 実行委の波野發作です。 私の初となる短編集も期間中に発売する予定ですが、その前に、まず「セルパブ秋の短編集フェア」とはなにかのご説明をいたしたいと存じる次第です。 セルパブとはなにか、これは「セルフパブリッシング」の略。出版社主体で

          あきたん2020・テンベスト短編集

          セルパブ秋の短編集フェア開催中!!

          開催期間 2020/10/24〜11/03 セルパブの単著・短編集をじゃんじゃんフィーチャーして楽しむ みんなのおまつり「あきたん」を開催します。 今年が第1回になります。 下のリンクから会場マップに飛んで、好きなブースをお楽しみください。 また4つ以上のブースをめぐってスクショをTwitterに投稿すると、 アマギフがもらえるキャンペーンもあります。 詳細はここの下か、会場マップ下部をご覧ください。 会場マップ 更新情報 ブース N-02に川辺夕『書房AJARA』短編集

          セルパブ秋の短編集フェア開催中!!

          ゼロヨンパブリカ3 in OKUTAMA-BF

          ゼロヨンパブリカ奥多摩編開催 10/17-18開催のゼロヨンパブリカ3の開催概要をお知らせします。 【ゼロヨンパブリカ】とは ゼロから一気に出版物を作り上げ、発売までしてしまうイベントです。 【これまでのゼロヨンパブリカ】 第1回 2020年3月開催。3チームに分かれて各2冊リリース。計6冊を発刊 第2回 2020年8月開催予定。参加者が集まらず中止(無念) 第3回 今回 【第3回の企画内容・予定】 ・今回テーマ「短編集を制作する」 ・主催者以外はオンライン参加 ・プ

          ゼロヨンパブリカ3 in OKUTAMA-BF

          セルパブ秋の短編集フェア「あきたん」開催のご案内

          もうすぐ秋ですね。 ちょっと短編集を読んでみませんか? 今年はいろいろ中止になる中で、恒例の神保町のあれこれも中止になってしまいました。 つきましてはその代替イベントのひとつとして セルパブ秋の短編集フェア と銘打って、ネット上でヴァーチャルイベントを企画いたしました。 略称は「あきたん」です。 読者として参加するのは簡単。 開催時にリンクされる各ブースに行き、 面白そうな短編集を探し、 買って読んで感想を述べる だけです。 スタンプラリーやアマギフプレゼントなどの企

          セルパブ秋の短編集フェア「あきたん」開催のご案内

          Chapter01 「二人の商人」 ②

           とはいえ、オベリウスのトラックには魚介類が満載だ。氷温冷凍されているが、トラックのエネルギーパックは保って三日だ。それまでにこの街で売りさばくか、地元に持ち帰って完全冷凍にするか、近郊の加工メーカーと交渉して引き取ってもらうか。なんにせよこのまでは済まない。早急に手を打ってどうにかしないとならなかった。  エネルギーパックを買ってさらに数日保存期間を延ばす方法もあるが、それは結論を先延ばしにしているだけで、パック代が余計にかかる分、収益が目減りする。得策とは言えない。加工メ

          Chapter01 「二人の商人」 ②

          Chapter01 「二人の商人」 ①

          Section-01 「ちょっと待ってくれよ!」  ズラリと商談ブースが立ち並ぶ銀河帝国エタルニア領惑星イェビスコの首都、ワレット市にある総督府総務局ビューローで、若者が大声を上げた。一瞬ホールの衆目を集めるが、さして珍しいことでもないのでホールはすぐに元のざわつきを取り戻した。鮮魚商人のオベリウス・フィルコは、目の前の帝国役人に食って掛かっていた。 「いまさら中止って言われても、もうブツも積んできてるんだし、困るよ」 「それはそちらの都合ですから」  役人はにべもなく切り捨

          Chapter01 「二人の商人」 ①

          ライトノベル『非正規雇用の押し掛け用心棒(イレギュラー・バウンサー)』

          わたしの名前はユミ。ユミ・フルカウ。グローバルIT企業ガーファ社の雇われプログラマーだ。好きな言語はCOBOL。今日もドメイン駆動設計の実践アジャイルテストでボスのサティ・リトルアイランドとディスカッションをしたばかりだ。もちろん平和的な。口論に見えるのは、あなた方が私たちの関係性を正しく認知していないから。ハードなディスカッションはパワフルなプログラム生み出すサプリメントみたいなものよ。わたしは彼の意見に納得したし、彼もわたしが彼の意見に納得したことに納得した。それで万事O

          ライトノベル『非正規雇用の押し掛け用心棒(イレギュラー・バウンサー)』

          ゼロヨンパブリカ開催(無期延期)

          4人チームで2点の出版物を2日間で発行する出版バトルイベント「ゼロヨンパブリカ」を開催します。 奮ってご応募ください。 2チーム対抗戦になります。ゼロから4点の本がいきなり出来上がることから「ゼロヨンパブリカ」というタイトルにしました。 追記:参加チームが現れなかったため、無期延期とします。申し込みが2チーム出たら改めてスケジュール調整します。 日時 無期延期 場所 浅草橋エディトリー 参加費 1チーム 2万円(運営費・軽食飲料ほか) 募集数 2チーム 各チーム4人 計

          ゼロヨンパブリカ開催(無期延期)

          ジャムとは

           来週の今頃は三鷹だなと思いながら、少し書く。  ぼくの出番は本戦がはじまるまでで、あとはNovelJamの舞台装置として計画通りに動くだけである。その先は4個の細胞からなる11体の生物が勝手に踊り狂ってくれることだろう。  NovelJamの行動単位はフォーマンセルである。第1回はスリーマンセル。 Xマンセルという言い方は戦闘単位のことなので、少々物騒だが、気分はもう戦争である以上は、それで構わないと思う。と思って言い続けていたら定着した。善哉。  著者2名に対し編集1

          ジャムとは

          なんのために

          ドラフトが繰延になったので、今夜は少し時間ができた。 運営ジャム的な話を1時間だけしてみよう。 第3回までの理事主導でOBはサポートメンバー的な立ち位置だった運営事務局と違って、自主公演のような第4回の運営はほぼ参加者の一部である。 運営事務局を預かる身としては、こういう情報発信もしていかなければならない。 (正確には第3回は小野寺ディレクターという稀有な存在あっての成功という側面はあるがその辺については次回以降どこかで改めて) 金曜日に「オリエンテーション」という集会を行

          なんのために

          波野Pのストラタ運営ジャム日記

          まえがき どうにか第4回ノベルジャムの開催にこぎつけて、これから超絶忙しくなるだろうから、少しここまでの歩みを振り返って、カンタンにメモっておいて、いつか手記を書くときの道標にしたい。 わたしとノベルジャム 第1回(市ヶ谷ステージ)はすんごい数の希望者が殺到したとか聞いていたので元群雛スタッフとしては迷惑かなと思って参戦は控えていたら、編集が足りないって悲鳴が聞こえたのでひと肌脱いだ結果、担当した2人の作家に、優秀賞(澤俊之)、米光賞(米田淳一)を獲得せしめた。2冠。

          波野Pのストラタ運営ジャム日記

          チームGOMERAのGPレース施策の成果をまとめてみる(中間報告)

          先日の同盟編集セミナーでのNovelJam屋台が、我々が2/1の前の実施を計画していた企画の、だいたい最後のものとなる。ということでここらで総まとめをしておきたいと思う。書いとかないと忘れちゃうから。 売上について チームゴメラは、チームビルドが済んで真っ先に外に集まって、他チームに聞かれないよう用心しながら、価格を決めた。1000円にする作戦である。 詳しくはこちら参照→https://note.mu/akitext/n/nf9bd3022e7ad 価格により販売数がど

          チームGOMERAのGPレース施策の成果をまとめてみる(中間報告)