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セルパブ短編集サルベージ館

ぼくは「Kindleダイビング」という遊びを提唱している。Kindleの深海に潜っていろいろな書物を探し出して拾い読みするという高尚な遊びである。
以前はどこまでのランキングが辿れたので、2万位以下の深海までどんどん潜ることができたのだけど(海底には分厚いAllAboutの沈殿層があるが、その中にもお宝はある)、今は101位以下には光が届かない。もっとも何万位までランキングをたどり続けるような変態がオレの他にはいなかったので、その機能にニーズがなかったのかもしれないというか、なかったんだよ。

というわけで、今は口コミや独自調査でないと珠玉のレア本には巡り会えなくなってしまった。早いとこ新しい探索手法を編み出したいと思っているところだ。その一環でもあるのだけど、『夏の100冊』みたいな活動をしていると、ありがたいことにいろいろ人脈も広がって、面白いもの書いた本人や、発見したエクスプローラー諸氏からお知らせをいただくことがある。ということで、本館では自薦他薦を問わず、今拾っておくべきセルパブ短編集をピックアップし、陳列しておきたいと思う。追加は随時。オールウェイズウェルカムざます。

Aはつまりアダム。じゃあEは、エヴァ、じゃないイブだ。アダムとイブをA&Eと書くのはなかなか良いのではないか。おしゃれ。こちらはNovelJamや文フリで活躍ししているヤングマン・白色黒蛇氏の短編集である。まだ執筆期間はそんなに長くないはずなのに、11作品も収録している。1作1作が少し長い(SSではない)のでボリューム感のある1冊となっている。彼の盟友たる創望氏が挿絵を手掛けており、全編にたっぷり添えられている。ちなみに表紙デザインは私が担当しました。イラストは123RFからお借りしたものだけど、アダムとイブがモチーフの絵はたくさんあったので、わりとスピーディにできた仕事。紙本も持っているけど、結構いいぞ。ふふん。

白昼社・泉由良さんはいろいろ上手いが、短編も上手い。テンベストで挙げた『詳しい予感』の他にもまだまだある。ご本人から推してもらったのはこの2点。『ウソツキムスメ』は8本収録、『ミルチリカル』は9本収録。ちなみに『詳しい予感』は10本収録となっていて、なんとなくだけど、短編集を作るのは、音楽のアルバムを制作するのに似た感覚なのかもしれない(と前から思っていた)。そして、これら3作の特徴として言えるのは、どれも短編集のタイトルと同名の作品がない、ということだ。そういうの好き。わかる人わかれw いずれもKindleUnlimited対応なので、今度の4連休(有給使用)は好きなカフェのテラス席に陣取ってどっぷり由良ワールドにはまりこんでみてはどうだろうか。抜け出せなくなっても責任は取らないけど。

「セルパブ夏の100冊2020」で紹介して気になっていた一冊を紹介しておこう。なんと28作品収録のお得パッケージ。帯に書いてある通り、大量、いや大漁である。水瀬ハルキさんの作風を知るにはこれ以上の本はないといえよう。ボリュームたっぷりとはいえ、セリフ&改行多めのライトなスタイルなので、サクサク読み進められるだろう。ただ、ストーリーまでは軽くはないのだぜ。

文藝MAGAZINE文戯に参加している住谷ねこさんの短編集。くわしくはYouTubeでどうぞ!
https://t.co/gZXJqAHowX?amp=1
BCCKSはおまけつきでさらにお得だそう。



以下追加予定であるよ。

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