短歌 031-035

砂浜の「好き」が波間にさらわれる海の向こうの君まで届け
ふるふると星降る夜にぶるぶると繋ぐ右手が星座に見えて
号令の「右向け右」で左向く間違うフリであなたの顔を
百年に一人の君とうそぶいて作業のような恋をした
朝のない国で生まれて過ごせたら知らずに済んだ別れの夜明け

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