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オールマイティー(Almighty)

学生時代、「ナポレオン」というトランプゲームを教わった。
このゲームにおいて、トランプのカードは2が一番弱く、3、4・・・・Q、K、1という順で強い(詳細を言うと、裏ジャック・表ジャックなど
もあるが、ここでは説明を割愛する)。
ルールはけっこうややこしいので、詳細説明は割愛するが、このゲームのおもしろいところは、
「副官」の存在である。

まずは、全員が同じ枚数のカードを持ち、「ナポレオン」に立候補する権利を持つ。
しかし、その立候補には、公約があり、最も困難な公約を提言した者が「ナポレオン」となり、ゲームが始まる。
「ナポレオン」対その他大勢(=「連合軍」と呼ぶ)ではあまりに不利なので、
「ナポレオン」は「副官」を指名できる。
「○○のカードを持った人(が「副官」)」と指名するのだ。
今後の試合運びが有利となるように、自分が所有していない、強いカードが選ばれる。
そこで通常指名されるのが「オールマイティー」と呼ばれるスペードのエースである。
ジョーカーを札に入れた場合を除き、ナポレオンゲームにおいて、スペードのエースは最も強いカードである。
表面上、ナポレオンは孤立無援のような状態でゲームが開始されるが、敵である「連合軍」の中には、実は味方の「副官」が潜んでいる。
「ナポレオン」も「連合軍」も、誰が「副官」なのか分からない。
「副官」本人にしか、分からないのだ。
想像を駆使し、勘を働かせ、「副官」を予想し、
味方を探しながら、ゲームを進めていく。
ゲームの序盤に「副官」が登場することもあるが、最後の最後まで分からないこともある。
最後の1枚まで、勝敗が決しないこともよくある。


公務員一家に育った私が、民間企業に就職して驚いたのは、その「ナポレオン」状態が当たり
前の環境だということだった。
努力だけでは通用せず、結果がでなければ、努力が認められない(もちろん、例外もある)。
結果に加え、スピードも重要視されている。
努力し、できるだけ早く(ASAP)、いい結果を出さなければならない。


私は、全能という意味のオールマイティーにはなれないだろうが、このトランプゲームの「副官」
のように、どこかで誰かが私を助けてくれているのだと思う。
助けられてばかりといった方が正しいかもしれない。

「副官」の存在に助けられながら、
できれば誰かの「副官」になりながら、
ASAP、
勝負に勝てる人間に成長していきたい。


と、15年前に、書いていた、私。
データを見つけたので、コピペしました。

仕事中に、ふと、この文章を思い出すことがあります。
最近、noteを書くようになってから、
よくこの文章を思い出していました。

ナポレオンとして、闘おうとしていたから、
しんどかったんじゃないかな。
そもそも、仕事は、闘いではなかったのでは。

未だに、勝負には勝てない人間です。
でも、早さはいつも意識しています。

できれば、一度くらい、仕事で、
勝った、と思える勝負がしたいです。

同じ会社の人と、
ナポレオンも副官も連合軍となって、
仕事を受注してみたいなぁ。

なんてことを、真面目に考えてしまいました。
仕事を辞めるまでに、したいこと、です。

長期休みは、やりたいこと探しを
してしまいます。
私の頭の中シリーズ、でした。

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