AD5カ月目にして…繁忙期と閑散期。
ラジオと酒と編集が好きなアキラサトルです。
社会人は4年目の、AD5カ月目です。
今回は、来年の就職でテレビ業界の制作に携わりたいと考えている
方々に「一つの」例としてAD業務の細かい内容と
閑散期、繁忙期に関して語っていきたいと思います
僕もまだ半年にも満たないぺーぺーADなので、個人の視点からしか言えないですが、新卒と近い境遇という部分で参考になれば幸いです。
まず繁忙期。
(※繁忙期は番組によって変わるので、参考として…)
えぐいです。
TV業界はかなり改善されたといわれました。
そんな中で、自分が経験した繁忙期(?)ですが、19連勤です。
それも単純に連勤しているわけですから、定時で帰れるわけもなく
※そもそもロケなどがあるので、定時という概念がない。(変形労働制)
3週間以上、ほぼ家にいるのは睡眠と仕度時間を含め5時間程度でした。
リアルなスケジュールを…
労働時間が8時間なんてアホらしいですね。
これ、世に出していいものなのか分からないですが…まぁ一週間の
個人スケジュールってことで
この表では仕事とか大雑把にしか書いてないので、日ごとに詳細語っていきます。
■土曜
この日は、僕一人で取材に行かされました。
僕が、5R(カメラ)の使い方わかってたからまだいいけどどうすんの???
って思いました。
5R(カメラ)というのは業界でかなり使われているカメラの型番です。
NX5R、SONY製です。
結構使われるデジ(業界の人は「デジ」って言うらしい)なので覚えておいて
損はないかと。
レンタル業者なら、1日4,000円で借りれるんじゃないかな
一度触ってみるのもあり。
で、AD一人で取材に行かせるのが問題なんですよ!!
カメラの使い方が分かってても、テレビで欲しい画が取れるか
わからないじゃないですか!!
僕はそう言ったんですが、人手が足りなく結局一人で行きました。
で、帰ってきてディレクターに撮った画を見せましたが
「あぁ~…アキラ惜しいなぁ…もうちょっとこういう画があれば…」
惜しかったらしいです。
でも結局それしかなかったので、採用されました。
やったぜ。
まぁ、業界は言いぐさ強い人もいますが別に言葉で死なないので
気楽にやってくと続いていきます。
逆に仕事にしっかりしすぎて「落ち込んじゃう」人は辛いかもしれないです
■日曜
この日は、「オフライン」作業についていました
「オフライン」は、ロケやスタジオ収録した動画の素材を
カット編集みたいなのをして、動画を繋げていく作業です。
ちなみにこの時に、イラストや宣材写真などはないのでそれを使用したい
シーンは、黒背景に「(南国のイラスト)」みたいな感じで
挿入する写真の内容がテキストや適当なイラストで入れる感じです。
(※番組によって違いますが、テロップの入っていない動画と考えればいいかも…)
いわゆる、「シロ」(テロップが無く素材のみ)を8割くらい作ってく作業…?
なんかいい言い方ありますか…?(笑)
なんとか「オフライン」のニュアンス伝わってくれれば幸いです。
話は逸れましたが、ADはオフライン作業をするわけではなく
ディレクターのサポートをするのが多々です。
ディレクターは、編集作業に付きっきりなので
ADがお弁当を買いに行ったり、使いたい素材を申請したり…
正直、事務的な業務が多いかもしれないです
あと、思っているよりも暇と感じる時間が多いかもしれません。
なんか、30分~1時間おきに、
ディレクターに「この資料メールで申請してくれる?」みたいな感じで…
それ以外は特にやることもないかもしれません。
あとは、収録で出演者の人が話した内容を文字に描き起こしたり…
でも、ADさんは、"アシスタント"「ディレクター」なので基本ディレクターの動きを学び察知する必要があります。
なので、「自分がディレクターだとしたら欲しい画は何か…?」など考えていくといいかもです。
正直、ADの業務ってあんまり楽しくなくて
本当に地味な事務的作業がほとんどなので、唯一の楽しみは収録や生放送の
芸人さんに会うことくらいなんですよね…
編集も出来ないし…
■月曜・火曜
この日から編集所に移動です。
テレビは、「オフライン」という作業をしたら
専門の業者と編集所でテレビ向けに編集する作業をします。
基本は、編集する方にテロップ原稿という
放送に乗せたいテロップをワードの形式にまとめて
あとは、編集さんがVTRに合わせたテロップを作ってくれます
そして、ディレクターが指定したテロップなどを修正し
最終的にこの段階で「画完」という
テレビで放送するテロップも入ったVTRも完成させます。
(※後々、修正は入りますが…)
■水曜・木曜
MAが入ります。
MAというのは、テレビの放送で使用する音声を調整する作業です。
音効さん、ナレーションなどのボリュームを整えたりなど…
そして、このMAでナレーションを録っていきます。
ナレーションの方は、時間も限られているので…
そして、そのナレーションが録れたら音を調整して、プレビュー
(※プレビュー:放送する完全版を見て、プロデューサーや演出家などが
修正箇所などを指摘する)
このMAで、ディレクター以外のプロデューサー陣やお偉いさんが来るので
かなりピリピリします…(そこまで感じたことはないですが…?)
ちなみにこの週のスケジュールは、「異常」なので
MAが1日中になってます。
(直しと一緒にやってます…)
■金曜
「直し」という作業です。
基本、月火で行った編集作業はディレクターの元編集したものなので
他のプロデューサーの意見は反映されていないです。
ですが、昨日のMAでテレビ局の人やプロデューサーがプレビューで
指摘したものを「直し」というところで修正していきます。
そして直したものを、基本は「XDCAM」(テレビ局に納品するデバイス)に
焼いて局に納品します。
■総括
こんな感じで繁忙期は終わりました。
正直このスケジュールは…
ですが、この後7連休を頂いてしっかり休みました。
友達とサウナに行ったり、日向坂のライブに行ったり…
本当に、この期間(仕事の期間)が日向坂のライブに重ならなくてよかったと
個人的に思いました。
まだ半年にも満たないぺーぺーですが、年末や改変期などは
このような繁忙期になるのかなと思います。
ADに不安を感じる人も多々いると思いますが、結局は対人間です。
分からないことがあれば聞けばいいし、テレビの仕事だからといって
特別視しなくていいと思います。
正直、やってる業務内容も地味ですし…
僕としてはこの仕事はとても楽しく、ディレクターの方々も面白い方ばかりなので、天職とは思っています。
編集も好きなので…
そういうことで、参考になれば幸いです。
芸能人に会いたいという軽い気持ちはやめてください。
局に、シャワー室がある理由、
わかる?
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