「線は、僕を描く」観た。

監督:小泉徳宏
出演:横浜流星、清原果耶、細田佳央太、河合優実、江口洋介、三浦友和 ほか
上映時間:107分 公式サイト


砥上裕將による小説の映画化。

監督は「ちはやふる」の小泉徳宏。


不意に訪れた新しい世界に挑む青山霜介(横浜流星)。

不幸は突然、幸福も突然。

色を感じるモノトーン。
水墨画って素敵。

自分と向き合い、命を見出した青山君。

彼が白紙を前に凛と立ち筆を持つシーンが、迫真の決意と未来が拓く喜びに満ちていてジーンとした。


線墨の滲んでいく様子って、人と人が繋がり関係が広がってゆく様に見えてくる。


自分だけの線を見つけるために、何気ない日々はあるのかもしれない。

人間は真っ白だ。

描いていこう。


10を語らず1を知りなさい。
そんな感じの語りすぎない脚本が良い。

キャスティングも良かった。

横浜流星(誠実な青山君)

清原果耶(吸収力高い天才肌の千瑛)

三浦友和(優しい湖山先生)

江口洋介(0円食堂(0円じゃない?))

細田佳央太(いいやつの友人)


小泉監督、ちはやふるシリーズに続いて、応援を感じる映画をありがとうございます!


★原作
深い悲しみを経験し、思いがけない出会いに恵まれ、新たな道が開ける青年の道程を、濃淡溶け合うグラデーションで綴られ、自分が線となって生きる目的を見出す物語が優しく、生き生きとしていた。
心情や状況、筆を走らせる描写、表現力が巧みで映像が目に浮かぶよう。

水墨画の本質は、若冲のごとく対象を観察し、その構造に入り込むことなんだな。

孤独だからってネガティブを出さず、ポジティブに描かれているのが嬉しかった。

経済面の心配がない設定がちょっと庶民感覚から離れていたけれど。^^;



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