見出し画像

ゆめみにデザイナーとして入社して、3ヶ月くらい経ちました🚶‍♂️

8月1日より株式会社ゆめみにデザイナー(特にコンセプトデザイン〜要求・ドメインモデル抽出〜UIモデリング〜要件定義あたりまで専門)として入社いたしました。気づけば早いもので、仕事を始めてから約2ヶ月が経とうとしています。今回は会社より推奨されている入社エントリーを書き、これまでの経緯などや会社の紹介、そして批判をまとめてみたいと思います。

そもそも誰なのか?

添付した記事にだいたい自分の経歴は、整理されています。
興味がある方は、ご覧ください。

どんな転職活動だったか?

転職活動を本格的に開始したのは2019年の5月末くらいでしたが、実際には1月頃に自分のインスタグラムのタイムライン上でGoodpatchさんが展開されているReDesignerというサービスの目がついたので登録してから説明を聞きにいっていました。

一昨年までアメリカで仕事をしていたのですが、日本に帰国する際には、自分の経歴・スキルに対する「市場価値」について深く考えることもなく転職活動をしてしまったのでその反省を生かし、今回の転職活動では長期的な目線で「常に情報集中をする」という目的で早めに動き出していました。

実際に転職活動を開始してからは、かなり短期集中型で1週間の間に3回くらい複数社と面接を組んで、業務に支障をきたさないように最善の注意を払いながら活動していました。今考えると結構きつかったですが、ReDesignerのキャリアアドバイザーの方の手厚いご支援のおかげで無事に乗り越えることができました。沢山の感謝の気持ちで一杯なので、デザイナーでキャリア相談をしたい方は、ぜひReDesignerに一度足を運ぶことをお勧めします。

入社前と後のギャップは?

とまあここまでなんかReDesignerの事業を宣伝する形になってしまったのですが、ここからは本格的な入社エントリーに入りたいと思います。

率直にいって入社に至るの最大のきっかけになったのは、ゆめみが社外に大々的に宣伝している独特な(でも普通に話聞くと納得する)制度とそれを実際に牽引する片岡さんとの最終面接でした。ビデオ面談で土曜の昼からドキドキしながら行われた最終面接ですが、自分の話をしていた時間もあったかと思いましたが、半分くらい片岡さんの話に聞き入っていたという感じでした。笑

自分が最も共感したのはおそらく、片岡さんの学習し続けて、常に自分自身を更新し続ける姿勢とその実践が面接の中ではっきりと見えたことだったと思います。「ここに入れば、自分の責任で、様々なことを、圧倒的な速さで更新し続けることができる・自分自身の学習する組織化を体現することができる」と確信できた最終面接でした。

その確信は入社後どう変化したかというと、ほぼ全く変化していません。今回の自分の直観はものすごく正しかったと感じています。良い意味でも悪い意味でもゆめみは徹底して「自律・自学・自責」の実践を求められます。そして、その原則に基づいて制度設計がなされているため、自分さえ意思を持って行動すれば基本的になんでも実現することができると感じています。そして、自分もありがたくその恩恵を利用させてもらっています。

アジャイル組織に関して思うことは?

個人的には、「アジャイル」という言葉には「デザイン」と同様にたくさんの意味が込められていてほとんど意味をなさないという状態になっていると感じています。特に「行き当たりばったり」のことをよくいうために「アジャイル」という言葉を用いる人も多くいるため好きではありません。また、巷では実際にプロジェクトに参加するメンバーにきちんとした自己編成能力を持たせないも関わらず、いびつな形でアジャイルであることを求めて、破綻と破滅しかないような状態のものも存在するため扱いには気をつけないといけないと感じています。

しかし、ゆめみの組織設計は、メンバーにきちんとした自己編成能力を授けてくれています。それが、プロリク、チームの概念・分裂のルールの定義、不透明な情報の透過性、リモートワーク、勉強し放題制度、有給取り放題制度などといった意思決定を行う上で必要な裁量権をメンバー各員に持たせてくれているという状態と紐づいています(ちなみに不適切な使い方をするとイエローカードをもって剥奪されます)。これらの前提があることで、メンバー一人一人がきちんと動作する脳みそをもったまま活動することが可能になっています。

まだ全体を把握できていないので、完全な一般化をすることはできませんが、少なくとも自分が普段関わりのあるメンバーは、これらの制度を適切に利用しながら行動しているように思えます。

ただ本当に制度も組織も日々変化を続けているので(現在は落ち着いていますが)、案件等で時間が奪われてしまうとすぐに情報を追えなくなってしまいます。いつの間にか重大な意思決定を知らないSlackのチャンネルでレビュー対象になっていたりするので、結構意識して最新の社内情報を収集し続けています。笑

入社してからどんな活動をしているのか?

入社してからは、昨年1年とは比べ物にならないくらいのスピード感と量で、自学と社内活動と案件とをさせてもらっています。

まず、自学に関してです。元々他の人に言われなくても、自分にとって必要だと感じることや興味があることを継続的に取り込んでいく習慣はあったのでそこまで、大きく変わってはいません。しかしながら、前と比べて大きく違うのは、会社の業務時間内でも10%ルールと勉強し放題制度を活用して、堂々と自学に取り組むことができていることです。これまでは、平日や週末残業も多い中無理やり時間を作ったりしていたので、ものすごくありがたい状況です。また、各メンバーごとにojtチャンネルのというものが社内Slackに存在し、そこで自分の体験や思考を溜め込んで行けるので、社内の他のメンバーからフィードバックをリアルタイムでもらったり、逆に他のメンバーの発見を自ら閲覧することもできます。このチャンネルのおかげ(せい?)で、会社内外の学習が一元化しています。個人的には、これは好ましい状態だと思っています。現在特に興味があり注力している(いく予定の)自学の内容は以下になります。

・Rを使った簡単な統計分析とデータビジュアライゼーション
・ウェブ解析士の勉強
・Alan CooperのAbout Face 3(英語)の再読
・プロジェクトマネジメント

次に、社内活動についてです。入社してから、プランナーと呼ばれる職種のメンバーを主体とするチームに所属していました。ゆめみのチームには、いくつか制度があり、その中の一つに「チームの人数制限」が存在します。この制度は、ゆめみのメンバー各員が自律的に行動するためとゆめみとしてのアジリティを担保するために設計されている仕組みの一つです。自分が、入社してからしばらくして、このチームが人数の上限に達してしまったため、チームの再定義(分割)をする必要性が浮上しました。

個人的には、サービスデザインとインタラクションデザインの中間辺りを主体にしながら、プロジェクト全体のデザインとそのリサーチとファシリテーションに特に興味があったため、このチームの再定義のプロセスを通して、新しいチームができることを期待していました。正直、今でも入社して間もない自分がこのチームの再定義のプロセスを主導してしまったのか。これでよかったのかと悩むことはありますが、1ヶ月に渡るチームメンバー全員による対話を通して、最終的なチームの分割の形を導き出すことができました。

先日この新チームの取扱説明について、東京の懇親会の時間を使いながら簡単に発表しました。まだまだ業務領域は、確立できていませんし、これまで通り、営業、エンジニア、PM、デザインチームのメンバーと協力しながら活動していくことが大前提です。ちなみにどんなチームなのかをざっくり説明すると、

・サービスデザインの研究と実践
・インタクションデザインの研究と実践
・コミュニケーションデザインの研究と実践
・ドキュメンテーションの研究と実践
・プロジェクトデザインとそのファシリテーション(PM)の研究と実践
・デザイン(特にソフトウェア)業務の構造化・平準化

のあたりに注力していくチームです。この辺り興味がある方は、お声かけください!自分も自分の思考の整理も兼ねてぜひお話しする機会を設けたいと思っています。👍

最後に、案件についてです。入社が決まった時には、案件に一つアサインされていました。一瞬「😇🤯😂」って思いましたが、内容自体はハードウェアとソフトウェアとの両方が絡み、英語も必要な案件だったため非常に貴重な経験をさせてもらっていると感じています。また、現時点では案件は複数同時並行で携わっています。事業ドメインが異なる案件を行ったり来たりしています。自分としてはこれがゆめみに入って一番満足しているポイントだと思います。複数案件を効果的かつ丁寧に行うためには、プロジェクトメンバーの意思疎通と明確な役割分担が必要となります。いわゆるチームプレーですね。これをナチュラルにこなせてしまうのが、今の案件メンバーのすごいところだと感じています。一般的には、クライアントワークで複数案件に関わるのは、よくないと感じられるかもしれません。しかしながら、個人的にそんなことはないと思います。複数の案件を行うということはすなわち、外山滋比古氏のいう「乱読」の状態になります。彼は「乱読」を以下のように定義しています。[*1]

広く知の世界を、好奇心にみちびかれて放浪する。人に迷惑をがかかるわけではないし、遠慮は無用。十年、二十年と乱読していればちょっとした教養を身についけることは、たいていの人に可能である。

中略

いろいろなジャンルの本を、興味にまかせて読んでいく。一つの専門にたてこもっていると、専門馬鹿になる恐れがあるけれども、乱読なら、そうはならない。

デザインという行為は、この「乱読」と相性が非常にいいと思います。乱読するコンテンツ(=案件)は、全く異なっていたとしても、類似のプロセスを通して、複数の不連続的なコンテンツを連続させてくれます。この体験を繰り返し取り組む事によって、自分をメタ認知し、より高い目的のための行動・プロセスをに磨きをかけていくことが可能になります。さらには、自分だけでなく、体系化した形式知として、誰もが使えるツールとしてデザインすることができます。

Dubberly Design Officeが無料で公開している「How do you design? A Compendium of Models」[*2]という電子書籍があります。その序章には、プロセスをデザインする事に関して以下のように書かれています。

If we wish to improve our products,
私達が私達のプロダクトを向上させたいと望むならば、
we must improve our processes;
私達は、私達のプロセスを向上させなければならない。
we must continually redesign
私達は、継続的にリデザインしなければならない
not just our products
私達のプロダクトだけではなく
but also the way we design.
私達がデザインする方法をも。

また、チャールズ・イームズは、1969年に彼のデザインプロセスにおける考え方を説明するダイアグラム [*3]を描き示しました。彼は、デザインプロジェクトが成立する条件を以下のようにまとめています。

1. デザインオフィスの興味の範囲
2. クライアントの興味の範囲
3. 社会が全体として興味を示している範囲
4. 以上の条件が交わる範囲がデザインプロジェクトとして成立する範囲

これらの引用を用いて何が言いたいかというと、自分はクライアントワークにおいて、より正確で、適切で、再現性のある質の高いサービスを、関係者の状態、ビジネス的な目的、社会的な文脈とを十分に考慮した上で提供することを念頭に仕事をしているということです。

社内でも、Twitter界隈でも「ツールの適当な羅列」「フレームワーク厨」「再現性があるほどダメ」といった趣旨の発言をしばしば目にします。確かに、フレームワークを振りかざしてを、条件反射のように使用していれば、トンチンカンな結果を導いてしまうかもしれません。そんなのは、数学における定理が生み出された背景とプロセスと思想とを理解しないまま利用してしまう受験数学と同じことです。数々の宝具を持ちながらも、それらの真の使い手ではないFateシリーズのギルガメッシュです。

悪いのは用いられるツールやフレームワークそのものではありません。それらをミーハーな知識の状態で、不適切なタイミングで実践に持ち出すその使い手が悪いのです。

プロとしてお金をもらい仕事をするのであれば、その専門分野の歴史と先人達の英知とその努力に報いるべきです。例えば、iOSのUIをデザインしたければ、Human Interface Guidelineからはじめてみましょうということです。彼らの設計思想を理解し、適切に活用し、丁寧に壊していくほうが圧倒的に誠実で効果的です。彼らが時間をかけて生み出したのは、単なるツールではなく、膨大な知識の体系とそのシステムなのです。このシステムの活用・運用には、個人の貢献は一般の社会に目に見えることはほとんどありません。しかしながら、自分が死んだ後でもそのシステムは残り続けるのです。そんな取り組みに貢献できればデザイナーとしては、それなりに満足です。

このような考え方はどちらかというと政治的で、宗教的なイデオロギーかもしれません。ただ自分は、この思想を大切に、これからも様々な案件に取り組む中で周りを巻き込みながら前進していきたいと思っています。

これから目指すのは何か?(会社批判)

総合的な結論としては、自分はゆめみに入ってから間違いなく充実した日々を過ごすことができていると断言できます。組織としてまだまだ課題は多く見受けられますが、多様で豊富な経験をもつメンバーとフラットな関係性で対話を通した意思決定ができるこの環境は自分にマッチしていると感じています。加えて、引け目を感じずに、社外の人に対して、「ゆめみにおいでよ」と紹介できます。

会社批判については、代表である片岡さんが全社的に推奨してくださっています。入社してから1ヶ月の間(または卒業するまで)は、社内Slackのチャンネルにて、会社批判をすることが求められています。

ちなみに片岡さんもご自身のノートにて、ゆめみの課題を公開されています。

入社してから率先して会社の批判を考えさせられることは、課題を自分ごと化する意味で非常に効果的であると感じました。また、ゆめみでは、課題を言語化して終わりではなく、全員CEOなので、その課題を解決するための具体的なアクションを自分で実行することができます。これにより、なおさら自分の意識が、組織の継続的な課題発見とその解決に自然と向いていることに気がつきます。

個人的に今後改善していきたい現時点の会社批判は以下になります。

・社内における全員CEOと案件における役割分担がごっちゃになっている
・社内の打ち合わせにおける議論の合意形成がうまくない
・チームワークを発揮すべき時に主語が「We」でない場合が多々ある
・業務の構造化・平準化があまり進んでいない(特にデザイン)
・ブランディングが弱い(特にデザイン)
・ドキュメンテーションの意義が理解されていない
・デザインの職域の粒度が荒い
・結晶化された情報の精度がイマイチ

もっともっと新卒から中途まで全てメンバーが成長できる環境づくりに貢献していきたいので、少しづつ精進していきたいと思います。次回は、6ヶ月辺りを目処にまた報告したいと思います。


References:

*1
外山滋比古. 「乱読のセレンディピティ」
https://www.amazon.co.jp/dp/B01M2ZNNSS/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

*2
Hugh Dubberly. How do you design? A Compendium of Models.
http://www.dubberly.com/wp-content/uploads/2008/06/ddo_designprocess.pdf

*3
Charles Eames. Eames Design Diagram.
https://shop.eamesoffice.com/eames-design-diagram-print.html

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
note.user.nickname || note.user.urlname

基本的に今後も記事は無料で公開していきます。今後もデザインに関する様々な書籍やその他の参考文献を購入したいと考えておりますので、もしもご支援いただける方がいらっしゃいましたら有り難く思います🙋‍♂️

嬉しいです:)
27
Service designer and (board) Director at Yumemi, Inc. Previously, Interaction designer at Dubberly Design Office.

こちらでもピックアップされています

ゆめみの日常
ゆめみの日常
  • 64本

ゆめみの制度やイベントレポート、何気ない日常などを不定期でお届けします。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。