akiramotomura

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Service designer and (board) Director at Yumemi, Inc. Previously, Interaction designer at Dubberly Design Office.

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    1人のデザイナーとして、デザインをビジネスにおいてどのように活用すべきかという問いに対して日々思ったことを、思い立った時につらつら書き纏めてゆくマガジン

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デザインという営みの本質を探る 1

デザインという営みの本質はどこにあるのだろうか? よくその意味について考えている。 というのも、一般的に「デザイン」と呼ばれているものが、資本主義社会の「過処分注意力搾取促進デバイス」としてUXという名の下に、その部分だけの適在性を過大評価・利用されていること違和感を覚えたからかも知れない。おそらく私は、個人的に理解しているデザインの営みそのものの本質から乖離したところで、資本主義的な目的の聞こえをよくするためのユーフェ二ズムとして「デザイン」という言葉が使われている

    • クライアントワークを生業とする企業の執行役員とは、一体何をするのか?

      こちらの記事は、YUMEMI Design Advent Calendar 2023の3日目の記事です。 2023年もいつの間にか師走が訪れ、気が付けばnote自体を1年以上更新していないことに気が付きました。とは言え何もしてなかったわけではありません。ゆめみに在籍して今年で5年目となりましたが、過去1番忙しく、充実していた1年だったことには間違いありません。 少し頭の中を整理しながら、1年間を振り返ると共に、改めて自分の現在の役割について書いていきたいと思います。 取

      • 個人的な2022年おすすめデザイン系ポッドキャストエピソード3選

        リモートワークが始まってからの約3年が経とうとしている中で新たに生まれた習慣として、ポッドキャストを視聴するようになったことがあげられます。散歩をしたり、ドライブをしたり、頭を使わない作業なんかをやっている時にはもってこいのなのが、このポッドキャストという音声メディアだと感じます。 本記事では、個人的に非常に印象に残っているエピソードを紹介したいと思います。 デザイン系ポッドキャストとの出会い方ポッドキャストというメディアは、音声であるが故に、個人的には最も話し手の伝えた

        • デザインとビジネス、デザインマネジメント、組織のデザイン成熟度とその評価

          ことのはじまりデザインを学び始めたのは、大学に入った後のことで、はじめのデザインに対する解釈は、自己表現のビジネス文脈への応用であると考えていた。その解釈に大きく変化が起きたのは、「History of Graphic Design」という授業の中で、スイス派に代表されるモダニズムとの出会いだった。デザインに対する論理的なアプローチは、2次元空間の中で頼りない直感に基づいて要素や情報を配置していた私に、確立された応用可能な足場を示してくれた。 モダニズム以前と以降の多くの「

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        デザインという営みの本質を探る 1

        • クライアントワークを生業とする企業の執行役員とは、一体何をするのか?

        • 個人的な2022年おすすめデザイン系ポッドキャストエピソード3選

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        記事

          モデルとダイアグラムの活用の本質

          この記事は、2022年9月5〜16日に開催したゆめみのサマーデザインインターンの講義の一つを抜粋してまとめたものです。また、今回の内容の主要な参考文献・書籍の著者であるHugh DubberlyとAbby Covertには、本資料の作成と公開にあたり、内容の引用と日本語への翻訳の許可を得ております。 説明資料については、次のリンクからご覧いただけます。 あらゆる場面でデザインを活用する力私は、デザインは、人間の最も基本的で本質的な取り組みだと考えています。そして、デザイナ

          モデルとダイアグラムの活用の本質

          ゆめみのデザイナー組織について

          株式会社ゆめみに入社してから丸3年が経過し、4年目に突入しました。 個人的に、現在進行形で、これまでの取り組みを振り返り、次の道筋を描こうとしています。今回は、ゆめみのデザイナー組織の変遷について少し整理していきたいと思います。 ゆめみの仕組みゆめみは、上司がいない組織です。所属するメンバーそれぞれが、上司であり、マネージャーであり、BOSSです。プロリクという仕組みを駆使して、個人の経費精算から全社的な組織変更に至るまで、さまざまな意思決定をする権限が、一人一人のメンバ

          ゆめみのデザイナー組織について

          「ゆめみのデザインインターン」ができるまで

          ゆめみでは、新卒デザイナー採用を本格的に開始する中で、2021年の夏からデザインインターンを開催しています。今年も開催予定のサマーインターン(既に募集終了しています)ですが、そのプログラムは実は2020年から始まっています。今回の記事では、ここに至るまでどのような紆余曲折があったのか少し振り返ってみたいと思います。 Version 0.5:インターンがデザインするゆめみのデザインインターンゆめみのデザインインターンの起源(そんな古くない)は、まだまともに新卒デザイナーを採用

          「ゆめみのデザインインターン」ができるまで

          YUMEMIにおけるサービスデザインの"WHY"

          この内容は、2022年6月6日(月)にReDesigner Online Meetup 特別企画として開催された「デザイン職種研究:デザインコンサルタント / デザインストラテジスト / サービスデザイナー」のイベントにて、ゆめみからの代表として登壇した内容をまとめたものです。 ゆめみからは「クリエイティブなデザインプロジェクトとしてのビジネス」と評してゆめみの内側と外側の両面にアプローチしているサービスデザインチームの取り組みを紹介させていただきました。本記事では、私(本

          YUMEMIにおけるサービスデザインの"WHY"

          「取締役」になることで起こる変化に関するリフレクション:心構え的なところ

          株式会社ゆめみにて「チャレンジ取締役」という制度を利用して、デザイン領域担当の取締役を初めて2年以上の時が過ぎました。現在3年目を突き進んでいる最中です。 ゆめみに入社してからもうすぐまる3年となる中で、ここらへんで少しいろんな目線からこれまでの活動を整理したいと思っています。 文句を垂れる相手はいない、でも頼れる仲間はいる通常の企業組織において「取締役」の役割は、数多くありますが、調べてみると以下のように端的に書かれています。 定款とは、会社のルールや情報、事業の目的

          「取締役」になることで起こる変化に関するリフレクション:心構え的なところ

          Design for trust: Applying Promise Theory to collaborate effectively with your remote teams

          日本語版は、まだ作れていないのですが、@yukio_andohさんが、とても素晴らしいメモをTwitterでとってくださっているので、そちらと照らし合わせながらご覧いただけると幸いです。 The event defined three main themes: embrace your fuckups, designing for remote collaboration, and the Scandinavian approach to design, and I cho

          Design for trust: Applying Promise Theory to collaborate effectively with your remote teams

          ビジネスモデルは、新たなグリッド。

          個人的なメモ 2021年11月16日 The business model is the new grid. 4回くらい正座して聴いてる。 Erika Hallの忌憚ないコメントの仕方結構好き。 「デザイナーにとって、ビジネスモデルこそが新しいグリッドシステムである。」というコメントの意図、これからのデザインコンサルティングとデザインの内製化、いろいろ先見性とトレンドが整理されていて面白い。 デザインには、CriticismとCreationの二つのダイアログがあり、デ

          ビジネスモデルは、新たなグリッド。

          変容の媒体としてのクライアントワーク

          この内容は、2021年12月4日(土)にサービスデザインネットワーク日本支部(SDNJ)主催で開催されたサービスデザイン・ジャパン・カンファレンス2021(Service Design Japan Conference 2021)のスポンサーセッションでの登壇内容をまとめたものです。 サービスデザインへ積極的に投資を始めてから初の専門領域におけるカンファレンス開催ということで、ゆめみもスポンサーとして参加させていただきました。登壇内容自体はゆめみを紹介する内容ではあったので

          変容の媒体としてのクライアントワーク

          デザインアプローチという考え方

          この内容は、2021年7月8日(木)に開催された、株式会社セミナーインフォ様が主催されるFINANCE FORUM「テクノロジーを駆使した顧客接点の構築」にて、発表した内容を抜粋して「デザインアプローチ」という考え方に関して焦点を当てまとめた内容です。 イベント公式のアフターレポートは、以下からご覧になることができます。 「デザインアプローチ」とは何か?皆さんは、「デザイン」という言葉を聞いた時にどのようなものを想像されるでしょうか?Googleの画像検索で「デザイン」と

          デザインアプローチという考え方

          情報と理解

          2019年に「自分はいったい何デザイナーなのだろうか?」という問いに答えるために、その当時読んでいた論文や書籍を参考にこの記事を書いた。 この記事の中でも400文字くらいで今回の記事のタイトルである「情報」という概念の定義にさらっと触れてみていた。その中ではざっくり情報とは、「我々になんらかの意味を伝えるもの」という定義を引用し、その構成要素として文字や数字などの記号を含むものであるという解釈をしていた [1]。 今年になって改めて「情報」という存在にとても興味が湧いてき

          情報と理解

          フルリモートハッカソン運営体験記

          2020年のいつの間にか9月の終わり。もしこの後いつものように忘年会があるとして「今年一番時間を過ごした場所がどこか?」と聞かれれば、その答えは間違いなく「家の作業机」だと思います。 今や家の中で過ごすあの懐かしい幸福感は消え去って、お昼休みに家の近くのコンビニに昼飯を買いに行く時間が1日の中で唯一外の空気を吸って、空を眺めることができる時間になっています。まさかコンビニ行くだけのこの時間が、日々の生活の中で一番楽しみな時間になるなんて思っていませんでした。 2019年の

          フルリモートハッカソン運営体験記

          ゆめみで実践するサービスデザイン:文献レビュー編

          「サービスデザイン」という言葉を最近よく耳にするという方は、多いのではないでしょうか?サービスデザイナーが実際にどのような仕事をしているのかと気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 私は、株式会社ゆめみでサービスデザイナーとして、社内とクライアントの両方に対して、その哲学や方法論を活用して日々業務に取り組んでいます。今回は、ゆめみで実践しているサービスデザインについて、自分の振り返りも織り交ぜながら書いていきたいと思っています。 この記事では、まずサービスや

          ゆめみで実践するサービスデザイン:文献レビュー編