見出し画像

【カナダ】高頻度鉄道(High Frequency Rail)とは何か

カナダには新幹線のような、いわゆる高速鉄道がない。以前は存在したが、技術的なトラブルが多く、80年代初頭に姿を消した

以来、待望論はあった。ケベック(シティ)―トロント間(東京―福岡間くらいの距離)のプロジェクトもその1つで、いよいよ先日、カナダ政府がRFP(提案依頼書)のプロセスを立ち上げると発表した。提案を競うコンソーシアムは3つあり、2024年に1つに絞られる。ぱっと見、日系企業はどのコンソにも入っていないようだ。DBO(設計・建設・運営)で、おそらくDB(設計・建設)だけでも1兆円を超えるのではないか。

提案書には以下の2案を含めなければならない。
案1:既存路線(下図黄色)に高速ではないが高頻度の列車を運行する
案2:新設路線(下図紫色)に新幹線のような高速鉄道を導入する

出典:Globe and Mail

高頻度鉄道プロジェクトと呼ばれているのは、その名の通り、運行頻度を上げることが主目的だから。現在、トロント―モントリオール間(東京―大阪間くらい)でいうと、1日片道6本しかない。同じ路線で日中、貨物列車を運行しているため、これ以上頻度を上げられないのだ。1日片道150本以上の日本の新幹線とは2桁違う。

日本のように建設が予定通り進まないため、自分が生きているうちに完成を見ることはないかもしれない。が、どんなものができるのか楽しみだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?