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ショート動画「Fishermen」について考えてみた
はじめに
この記事は以下のショート動画(トレーラー映像)への個人的な感想文です
とても短い動画ですので、一度ご覧になってから読んでいただければ幸いです
また、以下の文章はすべて私個人の勝手な妄想や感想になりますので、ご承知おきください
Fishermen - Official Reveal Trailer(2分45秒)
https://www.youtube.com/watch?v=bq4Sb9qpMys
冒頭のメッセージについて
「どういうことだろう? 何が言いたいんだろう?」
が最初の感想でした
でも、いくつも引っかかる点がありました
どうやらそれを紐解くことである程度、理解を進められそうです
そこで必要な情報を調べながら、感想を綴っていこうと思います
まずは、この動画内冒頭の文章の部分から
The kingdom of heaven is like a grain of master seed
Which a man took, and sowed in his field
which indeed is smaller than all seeds
But when itis grown, it is greater than the herbs
and becomes a tree
これは「聖書」のことばを引用しているようです
天の国はからし種に似ている。
人がこれを取って畑に蒔けば、 どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。
この物語のテーマがここに隠されていそうですね
ロボット
冒頭からたくさんのロボットが兵隊のように規則正しく行進しています
どうやらこの世界は、ロボットが支配しているようですね
ただ、この物語には、この行進するロボット以外に
見た目は同じでもいくつか違うタイプのロボットがいるようです
まずは冒頭で行進するたくさんのロボットたち
何かを運んでいる4体のロボット
それを坂の上で待つ3体のロボット(1体は武器らしきものを装備)
塔の壁面を破壊し、侵入?するロボットたち
2,3はシルエットのみですが、ウエスト部分の極端な細さからロボットと判断致しました
2の4体のロボットの内、前から2番目を歩くロボットが何か丸いものを抱えています
これが冒頭のメッセージにあった”種”と言えるのではないでしょうか
※”どんな種よりも小さい”という字幕のタイミングとも合致しています
ロボットが抱えるものは”種”にしては大きく見えますが、背景の建物と比べると小さいものとも言えそうです
また、4のロボット達は、2,3のロボット達(チーム)だと感じました
1の規律の取れたロボット達に比べて人間的な意志を感じます
外は砂漠の世界
外にはいくつかの台形の塔のような建物が見えます
冒頭に聖書のメッセージがあるせいか、まるで”バベルの塔”のようです
天井部分は平らになっており、
さらに積み上げることで、高く伸びる余地を感じます
バベルの塔とは、
私欲のためにその先が天にも届くほどの塔を作ろうと人々が、神様により言葉が通じないようにされたために、それ以上作ることができなくなったお話です
(ざっくりですみません…詳しくはこちら)
そう考えた時、人々の強い欲望がこの世界を破壊へと導いてしまった過去があるのではないかと、想像しました
それにより、今ではロボットしか生き残れないような状況になったのではないでしょうか…
建物の中?
カメラが建物の中の様子を映してます
同じようなたくさんの扉が流れていきます
少年にかかる光と影の動きから、これは担架で運ばれている最中なのでしょう
外に他に目立った建物がないことから、
おそらく塔の内部なのだろうと思います
しかし、後に塔の壁を破ったロボットが”接続”した際に、
ある医師の意識をハッキングするようなシーンがありました
果たして、この”内部”は実在しているのでしょうか…
呼吸器につながれた子ども
呼吸器?を口に付けられ、ベットに拘束された子どもが、
カウントダウンの後に、
まるで胃で溶ける食べ物のように消化、吸収されるシーンがあります
その時、色が無くなった世界で、子どもの背景には他にも別の人間のシルエットが見えます(ロボットではないようです)
これはこの子どもの他にも過去にたくさんの命が扱われていることを表しているようですね
塔の外壁を破るロボット達
塔の金属?の外壁は意外にも薄く、1枚剥がしただけで中の脳みそのようなものが露わになります
2つのライトのような灯りは、この脳みそのような部分へ刺すことでエネルギーが供給され、点っているように見えます
この塔は、どうやらエネルギーの塊であるようです
どのような仕組みなのかは不明ですが、
もしかしたら、生身の人間によってできているのかもしれませんね
何らかの理由で意志を持ったこのロボット達は、
どのような目的を持って”接続”しているのでしょうか…
ウインクする医師
外壁から接続したロボットは、内部の医師の意識とつながります
そして医師は子どもへ向かって左目をウインクし、何かを伝えようとしているようです
子どもはどうなるのか?
医師はどうするのか?
そして、外で接続したロボットから生まれたものとは…?
謎の「1966年1月プロトコル」
子どもがグニャグニャっとなる直前
通信状態が悪いような籠もった声で日付を入力している様子があります
…entry date…
…January, year 1966
protcol…
…
おそらく医師の背後、ガラスの向こう側の人たちが入力している様子(ガラス越しの声)なのでしょう
なぜ”1966年(和暦:昭和41)1月”なのかについては、よくわかりませんでした
では、”プロトコル”とは何なのか
直訳すれば、通信ルールや規律などとなりますが、
もしかすると、指定した時代の情報へアクセスしているのではないでしょうか
実はこの世界は遙か未来の時代であり、
塔は巨大な脳のような遺跡なのではないかと考えました
塔の中には、過去のたくさんの知識(データ)が保存されていて、そこから今の人々(塔内部の人間?)が生き残るヒントを探すためにそれを取り出しているのかもしれません
しかし取り出すには、この子どものような生身の人間の体と、
プロトコルを指定する必要がある
まるで、水没したハードディスクからデータを復旧させる(サルベージ)するかのように
プロトコルが必要な理由は、そのデータの文字や文化がそのままでは理解できないためなのかもしれません
タイトル「FISHERMEN」とは
”FISHERMEN”とは”漁師”のことですが、釣り上げる、沈没したものを引き上げる、サルベージすると解釈を広げれば、塔に侵入するロボット達の様子などとつながります
この物語は、はるか未来の世界で
生き残るために過去の遺跡からデータを発掘する外に出られない人類と、
意志を持ったロボット達による子どもの救出劇なのかもしれませんね
皆さんはどのようにお感じになりましたでしょうか
さいごに
最後までお読みいただきありがとうざいます
短い映像の中に細かい設定と奥行きが感じられる、とても面白い動画でした
それ故に、勝手な妄想が膨らみ続けてしまいました…
それにしても無料の3DCGソフトである「Blender」でここまで本格的なものが作れるんですね、夢が広がります
あなたから頂いた”先立つもの”を杖にして魔法を届けられるように頑張ります