二水の連続


冷凍卵子の都市空間
どこまででも飛んでゆきたい
立心偏りっしんべんの傾き
阜偏こざとへんの浸食に
脳天が困惑するわ
思考は鼻の上
額の真下の中空に
くるくる対流して膿むので
錐で穴を
あけて頂戴
もっての一点で
突き刺さないで
いつもそれは宙吊り
を拒否する空中
の浮遊はいたく借りた猫
のように従順
なふりして不意に宙返り
してみせてよいまや
ひどく倦んだ右脚
寝転ぶそれを
貫いて劇的に
蹲らせて

至高
そばをすする行人偏ぎょうにんべん
ゆき交う冷淡に目を遣る


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