ここ最近、友人が
嫁さんの不倫で悩んでいる
常に自然体で
身体から滲みでるオーラが
どっしりとしていて
若々しく物腰の軽さがあるけど頼もしい
不思議な夫婦だった
アウトドアが好きで
登山に何度か誘ってもらったこともある
結婚する前もずっと仲が良くて
結婚した後はもっと仲が良くて
年に数回、飯会に呼んでくれて
みんなとの楽しい時間を提供してくれた
きっと
友人は、俺にしかこの話をしていない
確証はないけれど
他の友人からは頼られる存在で
彼が頼るというイメージがないからだ
俺はアドバイスをするつもりはない
ただ話を聞くだけにしよう
と、心に決めるが
時々、友人の話すことがトリガーとなって
反射的に感情めいたことを言ってしまう
また、もと通りの生活に戻れる
俺はこの言葉にすごく引っかかるのだ
友人は、ここにしがみついている
しがみつけばしがみつくほど
嫁さんは逃げてゆく気がするのだ
人は幸せになるために
生きているわけではない
という言葉がある
誰が言ったのか忘れたけれど
俺は、すごく共感できた
これは幸せになってはいけない
という禁止暗示ではないと思う
幸せ、とは結果として自分が感じるもので
人生の動機にはならない
そんな風に、俺は解釈している
それは
幸せになることが前提で生きると
そうならなかった場合
期待した分だけ落胆するからだ
友人は今
そんな状態なんじゃないかと感じて
いたたまれなくなってしまった
そんな思い込みが強すぎて
友人に対して、しっかりすれよ
オマエはそんなヤツじゃないだろ
と、かえって俺の中に期待が
膨れ上がってしまった
友人が
また、もと通りの生活に戻れるんじゃないか
と口にするたび
俺の中で、楽しかった飯会や
小さくなった友人のオーラを寂しく思い
思わず
嫁さんに怒りをぶつけたくなり
反射的に反応してしまうのだ
もう、そんなこと考えるのヤメ
本気でそんなこと言ってんの?
そんなようなことを
言ってしまったような気がする
いつもの友人に戻ってほし過ぎて
それを壊した友人の嫁さんに
怒りを感じてるんだ
よくも!
と、俺が勝手に怒ってるんだ
通話を終えて
しばらくした後、冷静になると
やっちまったな、と後悔に襲われる
この件は、彼らの問題だ
どんな結果になろうと
彼らの人間性を知っているのだから
そこに忠実になろう
と言い聞かせる
これまで似たようなことで
何度、失敗してきたことだろう
すごくポジティブに言うと
何度も失敗したから
今回、ギリギリで気づけたのかもしれない
ここは、じっと我慢だ
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