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順接の「が」を使わない【文章術036】

僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、順接の「が」を使わないことを意識づけよう。

順接の「が」は、意識的に避けよう

本来、接続助詞の「が」を使って、「Aだ、Bである」という文があった場合、AとBは相反する内容になる。

例)徒歩で行ける距離だ、暑すぎるので車を使った方がよい。

例えば、この文において、「徒歩で行ける距離だ」と「暑すぎるので車を使った方がよい」という2文は、「しかし」で結んでも成立する。

例)徒歩で行ける距離だ。しかし、暑すぎるので車を使った方がよい。

一方で、AとBが反する内容ではないにも関わらず、「が」を使って繋げてしまうことがある。これを一般に「順接の『が』」と呼ぶ。

例)雨が降りそうだ、急いで帰った方が良いだろう。(×)

これは、口語的表現としてはよく見かけるものである。しかし、ライター仕事として文章を書くうえで、基本的に使ってはならない書き方だと理解しておこう。

こうした用法の場合、A→Bという原因・理由と結果という関係になっている。「が」を使わずに、句点で区切るか、「なので」などの表現に書き換えるべきだ。

例)雨が降りそうだ。急いで帰った方が良いだろう。
例)雨が降りそうなので、急いで帰った方が良いだろう。


ライター仕事をしていると、人の文章を書き直す、添削するという機会も多い。順接の「が」を無意識に使ってしまっているかどうかは、その人が仕事として文章を書き慣れているかどうかを見分ける象徴的なポイントでもあると個人的には思う。

スラスラと筆が進んでいるときこそ、「AだがB」を安易に使わないようにきをつけてほしい。

練習課題

【課題036】本来使うべきではない順接の「が」を、あえて使って3つ短文を書いてみよう。そして、それを「が」を使わない、別の表現に書き換えてみよう。

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