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「感情」を省いて書く【文章術065】

本noteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、筆者の感情・主観に関する表現を排除するトレーニングをしたい。

基本的には感情を書かない

文章には、100%の正解はない。しかし、まず学ぶべき「基本の型」はある。

その基本に立ち返った視点で言えば、基本的に、ビジネスライクな文章では「筆者の感情」に関する表現は求められない。

例)このドレッシングにはびっくりした。にんじんと玉ねぎの甘みがとても良い。レシピが簡単なので、気に入った

例えば、上記の例文では、「びっくりした」「とても良い」「気にいった」といった表現が、筆者による感情的・主観的な表現になっているのが分かる。

ライターとして記事を書く際はもちろん、ビジネスシーンにおける文章では、こういった表現は排除しよう。

改善例)このドレッシングには、にんじんと玉ねぎが使われており、甘みがある。レシピも簡単で、自宅でも作りやすい。

例外のケース

ただし、コンテンツとして「筆者の意見」が求められる文章では、あえてこうした感情的・主観的表現を書いた方が良い。

例えば、商品のレビューやコメント、コラムといったフォーマットでは、筆者の「感情・主観」が求められる。ただし、その場合にも感情的・主観的な評価は1点に絞るべきだろう。

例)このドレッシングには、にんじんと玉ねぎが使われていて、甘みがあります。レシピが簡単で自作しやすいことも、気に入りました。

先の例文で言えば、「びっくりした」「とても良い」「気にいった」と3つの主観が連続するとクドい。そこで、そのうちの1つ「気に入った」のみを残すことで、上の例文のように整えられる。

感情や主観が求められる場面でも、使用頻度をパラグラフに1つくらいに留めることで、実用文としての体裁を保ちやすくなるはずだ。

練習課題

【課題065】「このバスタオルがすごい。特殊な素材を使っていて、給水量がめちゃめちゃ多いのが嬉しい。もちろん、乾燥機も使えるのが有り難い。それでいて、価格はなんと1000円台なので、私でも買ってみたいと思えた。」を(1)感情・主観一切無しと、(2)感情・主観を1つだけ残す型でそれぞれリライトしてみよう。

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