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敢えて「まわりくどく」書いてみる【文章術046】

僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、直接的な表現以外の書き方を考えたい。

ストレートな表現が基本

前提として、ビジネスシーンで好まれる文章では、ストレートな表現を選ぶのが基本となる。文芸作品のような書き方というのは、あまり必要なく、より具体化していくことの方が重要視すべきだ。

例A)彼は、仕事の繁忙期で、ここ数週間は多忙な日々を送っていた。
例B)彼女が好きな食べ物は、寿司だ。

ライター仕事として求められる文章の多くは、基本的にこうした文章で書いていく方が良い。


別の表現を考えてみる

一方で、こうしたストレートな表現しか使わないと、文章の差別化はできない。

使用できる文字数が多く、ある程度の主観的な表現が認められている原稿では、敢えてストレートではない言い回しを選択することで、個性を演出できることもある。

例えば、前述の例A、例Bを書き換えてみると、以下のようになる。

例A')彼の目元にはクマができており、キッチンのテーブルには、スーパーの惣菜や出前の空の容器がそのまま放置されていた。どうやら仕事が山場を迎えていたらしい。
例B')彼女は、食べたい食事について大抵「何でも良い」と答えるが、「寿司」というキーワードを耳にすると、いつも目を輝かせる。

ちなみに、ストレートな表現と、書き換えた冗長な言い回しを組み合わせれば、文字数を増やすことができる。1つのテクニックとして覚えておこう。

たとえば、書くべき内容に対して、指定の文字数が長すぎるような場面では、こうした書き方を活用が便利だ。

例A+A')彼は、仕事の繁忙期で、ここ数週間は多忙な日々を送っていた。彼の目元にはクマができており、キッチンのテーブルには、スーパーの惣菜や出前の空の容器がそのまま放置されていた。

なお、このパターンは、結論が文頭に来るため、ビジネス文体とも相性が良く、より実践的だ。

練習課題

【課題046】自分の趣味や習慣について、ストレートな表現と、冗長に描写した表現でそれぞれ書き表してみよう。そして、その両者をつなげてみよう。

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