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「しよう/しましょう」を書き換える【文章術057】

僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。

今回は、文末の「〜しよう/しましょう」の書き換えについて考えたい。

「〜しよう」は使いやすい表現

操作手順を解説したり、何かを推奨する記事では、「〜しよう/しましょう」という表現が使いやすい。

例)「設定」アプリの「一般」の欄をタップしよう。
例)ぜひ1日1回は外に出て、少し息がきれる程度の強度でウォーキングをしましょう。

もちろん、これ自体に問題はない。

ただし、使い過ぎは禁物

一方で、「〜しよう/しましょう」の表現が、何度も出てくると、文章がくどくなる。これは避けなくてはならない。

例)「設定」アプリの「一般」の欄をタップしよう。続いて、「○○」を選択しよう。そして、次画面で「○○」のスイッチをオンにしよう。
例)1日1回は外に出て日光を浴びましょう。また、可能ならば、少し息がきれる程度の強度でウォーキングをしましょう。ぜひ、こうした習慣づくりを心がけましょう。

ここまで極端な書き方をする人はあまりいないだろうが、原稿が長文になればなるほど、これと似たような現象が起こりやすい。油断は大敵だ。


改善策の例

ここでは、「〜しよう/〜しましょう」の重複を避ける汎用性の高い策として、次の3つを覚えておこう。

1)繰り返される場合、最初あるいは最後だけに「〜しよう/〜しましょう」を使う。

例)「設定」アプリの「一般」の欄をタップしよう。続いて、「○○」を選択。そして、次画面で「○○」のスイッチをオンにすれば良い

この例では、2回目を体言止め、3回目を「〜すれば良い/すればOKだ」などの表現に変えてみた。

例)1日1回は外に出て日光を浴びる。可能ならば少し息がきれる程度の強度でウォーキングをする。ぜひ、こうした習慣づくりを心がけましょう

この例では、1回目・2回目の文末を「〜する」という表現に変えてみた。後半のです・ます調と混雑することになるが、体言止めに似たような歯切れの良さが出て、汎用性は高い。


2)複数の文をまとめる

例)「設定」アプリの「一般」の欄から、「○○」を選び、「○○」のスイッチをオンにしよう。

この例では、文を敢えて切らずに最後の「〜しよう」にまとめた。

例)1日1回は外に出て日光を浴び、可能ならば、少し息がきれる程度の強度でウォーキングをしましょう。こうした習慣づくりが重要です。

こちらも前半2文を繋げて「〜しよう」で締めた。また3文目の表現を変えることで、押し付けがましさを軽減したつもりだ。


3)構造そのものを変える

例)「設定」→「一般」→「○○」→「○○」をオンにする。

こちらの例では、文での解説では無く、矢印を使った表現に変えることで、「〜しよう」の使用を避けた。

例)健康のために心がけるべきは、①1日1回は外に出るに出て日光を浴びること。②可能ならば、少し息がきれる程度の強度でウォーキングをすること。③これらを習慣として継続することーーの3点だ。

この例では、冒頭に「健康のために心がけるべきは〜」という表現をおき、勧める内容を「〜すること」の形で並べた。これによって「〜しよう/しましょう」の使用を避けた。

どれも簡単な対策だが、こうした工夫を積み重ね、読み手視点での文章の違和感を軽減することが重要だ。

練習課題

【課題057】「1日1回は外に出て日光を浴びましょう。また、可能ならば、少し息がきれる程度の強度でウォーキングをしましょう。ぜひ、こうした習慣づくりを心がけましょう。」の例文を、「〜しましょう」を使わない数パターンの文へと書き換えよう。

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