「結論」から書く【文章術075】
本noteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。
今回は「そういえばこのnoteマガジンで書いてなかったな」という超キホンのテクニックを改めて扱いたい。
「結論」から書く
ビジネスシーンで使う文章は、「結論」から書くのがキホンだ。そして、この結論ファーストの構造は、文章としてのまとまりごとに設置される。
「文章術」や「ライター」といったキーワードに興味を持った人ならば、すでにどこかで見たことがあることだろう。もしも、これまでにこれを聴いたことがなければ、心に刻んでおこう。
上記の例に対しては、「そんなのどっちでも良いだろう」と思った方も多いはずだ。正直、筆者もそう思う。
しかし、ライティング入門者・初心者の方は、この「結論を先に書く」というルールを、無意識的・反射的に扱えるようになるまで妄信的に書き込んでほしい。
これは文の是非を問う話ではなく、ある意味でライティングにおける最もシンプルな「キホンの型」なのだ。
キホンの型というのは、“思考せずに繰り返す”ことで、身体に染みつけるのが何よりも重要だ。キホンが身についたあとで、ようやくそれを崩した型を模索していくことになる。
「結論」は直接的でなくても機能する
一方で、少し慣れてきた人ならば、「結論」の書き方を崩すことにも、少しずつ挑戦していきたい。
例えば、友人との会話のなかで、以下のように話題をスタートしたとする。
この始まりでは、聴き手は、次に来る話題に対して注意を向けづらい。思考は「へぇ、温泉行ったんだ。どれどれ聴いてあげよう」くらいで止まっている。
一方で、以下の始まりならばどうだろうか。
この変化だけで聴き手の意識・興味が向かう先は変わる。太字の部分は、結論ではなく疑問系の投げかけではあるが、「この話のテーマ・軸は茶こぼしにあるぞ」と明示する役割を果たしている。
このように「結論」自体を隠しながらも、似た役割を果たす匂わせ要素を文頭に置くことで、結論ファーストの構造と近い効果を得られる。
キホンに慣れてきたらこうした仕掛けについても、研究してみよう。「文頭は結論から」は、大切なキホンではあるが、全てではない。
練習課題
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?